【アナリシス】全日本ミドル2023 M20E in 勝浦大楠

2023アナリシス

はじめに

 今年もやってきた全日本ミドルロング。今年は関西からかなり遠くにある外房のずっと南の街、勝浦での開催です。

 昨年はオリエンを本格的に始めた直後ということで特段全日本大会に目標意識とかはなかったのですが、今年はジュニア選手権に出場できる最後の機会(大学新人は2回きりですが)なので頑張りたいところ。

 つよつよな同期達と真っ向勝負ですが少ないながらこの一年間さまざまなテレインを走り培ってきたオリエン力を精一杯ぶつけていきたいところです。

大会情報・成績

  • 日付;2023/11/4(土)
  • 大会:全日本オリエンテーリング選手権大会ミドル・ディスタンス部門
  • 出走クラス:M20E
  • 成績:8/61(巡航117.1/ミス率10.2)

目標

  • 入賞(6位以内)
  • 目標タイム35分

レッグ毎分析

△→1(52)

  • ラップタイム:2’18
  • 積算タイム:2’18
  • 相対値:147
  • ミスタイム:0’28
  • レッグ順位:34
  • 積算順位:34
Plan

 直進気味に大きな尾根を走って右手の傾斜変換を見る。

Do

 初動なので速度は控えめにして確実に取りに行く(前科あり)。スタートフラッグまで走ってコンパスを振り直進開始。なだらかな斜面を走っていると大きく窪んだ箇所が出てきて戸惑ったが鞍部だろうとスルーしピークに登り返す。右手にもしゃもしゃした藪そうな沢が出現したので止まって中を覗き込むがポスト見えず。もうちょっと近づいて見るとポストがあったので近寄ってパンチ。

Analysis

 初手は速度控えめにしているのでミスタイム計上か。誘導に従ってスタートフラッグまで進んだはずだがGPSがズレているのはスキャンした地図の歪みだろうか。行き過ぎても明確に斜面の向きが変わるので右手に傾斜変換を見つつ沢を探すプランでよかったと思う。

1→2(157)

  • ラップタイム:1’23
  • 積算タイム:3’41
  • 相対値:119
  • ミスタイム:0’01
  • レッグ順位:11
  • 積算順位:14
Plan

 小径に脱出して道を走る。

Do

 崖の末端についているように見えたので沢から小径に脱出して進む。イメージしていたより小径は不明瞭で草をかき分けた先にあったので分かりにくかった。道を曲がった先の崖という認識だったので一つ目の曲がりに着いた時に少しばかり止まってしまった。地図を読み直してすぐ気がつけたのでそのまま道なりに進むとポストがあった。

Analysis

 デフではポストは崖ではなく道の終わりに設置されていた。ので普通に読み違えていたのだが大きな影響はなかった。たぶん道を走るのがベストだと思う。

2→3(75)

  • ラップタイム:2’28
  • 積算タイム:6’09
  • 相対値:112
  • ミスタイム:-0’06
  • レッグ順位:7
  • 積算順位:12
Plan

 尾根を気合いで切ってオープンの畑を目印にアタック。

Do

 ぱぱっと沢を渡って斜面に取り付き必死こいて登る。途中地形が複雑だったが全部無視してコンパス頼りに緩い尾根上まで上がったら走る。降り始めると前方に明るい場所が見えてきたので左に進路を変更してオープンを掠めるように近づいたがすぐには見えず。周囲を確認すると小さな沢のようになった所にポストがあった。

Analysis

 オープンのすぐそばという認識があったので途中の地形とかは詳細に読み込まず突破した。想定通りオープンは視認できたので接近までは問題なかったがデフまで確認が及んでおらず横穴にあるため見えづらいことは想定できなかった(今調べて知った)。というか横穴のポスト見るの初めてかも。

3→4(47)

  • ラップタイム:1’55
  • 積算タイム:8’04
  • 相対値:125
  • ミスタイム:0’07
  • レッグ順位:45
  • 積算順位:13
Plan

 道を走る。

Do

 突如として現れる道走り。まだ温存。

Analysis

 ビジュアルのためだけのレッグ。想定通りめちゃくちゃビジュアル到達は早かった。ビジュアル後のパンチ忘れそうで怖い。

4→5(152)

  • ラップタイム:3’40
  • 積算タイム:11’44
  • 相対値:109
  • ミスタイム:-0’16
  • レッグ順位:5
  • 積算順位:9
Plan

 道を走って曲がりから尾根を伝って細い尾根に乗る。

Do

 トンネルを通過し道をひた走るがうねうね道から登りなので結構しんどい。けど減速するわけにもいかず気合いで登った。道が真っ直ぐになると平坦になったので微妙な曲がりはスルーして大きく右に曲がるところで道を外れコブと補助コンピークの間から伸びる尾根にコンパスを合わせて乗り換え降って行くと左手に分岐する小さな尾根上にポストがあった。

Analysis

 概ねプラン通り。道走りの区間が多くてしんどかった。

5→6(48)

  • ラップタイム:1’06
  • 積算タイム:12’50
  • 相対値:111
  • ミスタイム:-0’03
  • レッグ順位:6
  • 積算順位:8
Plan

 尾根をするする降って向かいの沢に入る。

Do

 そこまで急な尾根ではなかったので順調に降って沢に降り立ちポストへ向かった。結構上の方から目的の沢が見えていたのでそこまで苦労しなかった。

Analysis

 ここまでは結構順調、前走者に追いつけた。が、ここから…

6→7(151)

  • ラップタイム:3’56
  • 積算タイム:16’46
  • 相対値:124
  • ミスタイム:0’13
  • レッグ順位:11
  • 積算順位:6
Plan

 主要道に乗り救護所を過ぎたら曲がりの先の尾根から降り大きな沢に入ったら詰めて登る。

Do

 主要道までの脱出が地図を見た時よりも非常にゴツくてびっくりした。等高線が崖とかに吸われて少なく見えるからだと思う。道に出たら曲がりを意識して右に曲がっていくところと先の補助コンピークを見て沢に入った。尾根上を走るつもりが沢に落ち込んでしまったため降りきった所がまだ目的の沢ではなく少々戸惑ったがミスに気づいてリカバリー。うまく尾根を巻いて沢を詰めていくと細い溝のような崖のはるか上にポストがあった。

Analysis

 道から離れる時に混雑を避けて(他に競技者が複数いた)沢に入ったところでプランとの相違が出たにも関わらず修正しないままナビゲーションしたことでロスタイムになってしまった。

7→8(188)

  • ラップタイム:2’49
  • 積算タイム:19’35
  • 相対値:127
  • ミスタイム:0’14
  • レッグ順位:12
  • 積算順位:6
Plan

 尾根をきっちり乗り換えつつ走りラストのピークから尾根を間違えないでアタック。

Do

 6ポで追いついた前走者より若干先に脱出して尾根辿りを始める。乗り換え間違えると痛いので地図を読みつつしていたら抜かれてしまった。が、アタックで別の尾根に入り込んで行っていたのでしめしめと思いつつ正しい尾根に入っていくとポストがあった。

Analysis

 沢まで降って登り返すよりは流石に尾根を辿って行った方が早い…?と思う。

8→9(63)

  • ラップタイム:2’33
  • 積算タイム:22’08
  • 相対値:133
  • ミスタイム:0’19
  • レッグ順位:21
  • 積算順位:7
Plan

 尾根をきっちり辿っていく。

Do

 先んじて脱出。尾根辿りを始めるがどうやら前走者は沢をぶった斬るルートを選んだようだと確認しつつ尾根に乗り換えるがあっという間に沢に消えてしまう。地図を再度確認するとどうやら確認不足で一本手前の尾根に乗ってしまったみたい。登り返すのも時間かかるし癪なので沢を切ってポストまで一直線に行こうとし沢を切って登り返すがポストがない。改めてよく見ると乗り換え予定の尾根にも一本手前に支尾根がありそこに乗ったよう。絶望しつつ沢を切ってピークへと登るとポストがあった。

Analysis

 前走者の動向を意識するあまり自分のナビゲーションが疎かになってきた。心拍数が安定した後なのできちんと尾根辿りができていればそれなりの速さで走れたはずなので勿体無い。おまけに無駄に2本も尾根に乗り間違えているのでその分のアップ損も考えるとかなり痛い。

9→10(105)

  • ラップタイム:4’15
  • 積算タイム:26’23
  • 相対値:133
  • ミスタイム:0’30
  • レッグ順位:16
  • 積算順位:7
Plan

 大きな沢を詰めて尾根上に乗りうまく尾根を辿っていく。

Do

 ミスりまくって凹みつつも挽回しようと斜面を下り沢に降りる。割と汚いなと思いつつ右手の強烈な傾斜変換を手がかりに進むが奥に見える細い沢はとても藪そうだったのですぐ右手の斜面に取り付くがこちらもなかなか滑りやすい上に薮くて登るのが大変だった。やっとの思いで尾根に出たら尾根辿りをして目的のピークを見てアタックしたらポストがあった。

Analysis

 脱出して対岸の南北に伸びている尾根に乗る際にかなり登りづらいルートを取ってしまった。もう少し北側に支尾根があったのでそこから登り始めれば足場も安定するし藪も少ないだろうしで登りやすかったのではないかと思う。前走者に着いていくことに必死で自分が動きやすいルートを取れなかった。

10→11(187)

  • ラップタイム:3’41
  • 積算タイム:30’04
  • 相対値:121
  • ミスタイム:0’07
  • レッグ順位:10
  • 積算順位:6
Plan

 尾根をきちんと辿る。ピークを見て南側の沢にあるポストへ向かう。

Do

 脱出して小径に乗ったら分岐を間違えないように辿っていく。ヘリポートを横目に進んでいき大きな道の曲がりを確認したら道から尾根に乗り換えて進んでいくと目指すピークが見えたのでコンタ気味に左手に回り込むと沢の中にポストがあった。

Analysis

 概ねプラン通りに進めたと思う。道を辿る区間で間違えないようにしっかり確認していたのでそこまでスピードに乗れなかった。

11→12(100)

  • ラップタイム:4’16
  • 積算タイム:34’20
  • 相対値:192
  • ミスタイム:1’40
  • レッグ順位:49
  • 積算順位:8
Plan

 北西に向かう尾根を降って山塊をコンタし斜面を斜めに切って登り尾根上へ向かう。

Do

 ちょうど周囲に複数人人がいたので同時に脱出。しかしどうもそれらの人は違うクラスだったみたい(普通です)ですぐに現在地がよくわからなくなった。周囲の地形を見ても地図と合致するようなものはなくリロケしようとしたができず一旦ポストまで戻る。改めてコンパスを振ると地図が90度回転していることに気づきリロケ。あとはプラン通りに尾根を降って低地を走り斜面をコンタ気味に斜めに突っ切って登ると尾根上にポストがあった。誘導も見えてびっくりした。

Analysis

 脱出する時に横着してきちんとコンパスを振らなかった。さらに人について行ったおかげですぐに現ロスしてしまい確定点まで戻らざるを得なかった。

12→13(57)

  • ラップタイム:2’49
  • 積算タイム:37’09
  • 相対値:125
  • ミスタイム:0’11
  • レッグ順位:25
  • 積算順位:8
Plan

 道に脱出して走る。

Do

 ポストから赤白ストリーマーが続いていたので戸惑いつつも脳死で辿る。細い沢まで降りたらまた急斜面をゴリゴリに登らされた。先ほどは登りだった舗装路は降りになるのでスピードを出すがトンネルに差し掛かると緩やかな登りになりかなりしんどかった。

Analysis

 会場近くの岩崖群を避けるための誘導だったよう。

13→◎(18)

  • ラップタイム:0’31
  • 積算タイム:37’40
  • 相対値:109
  • ミスタイム:-0’02
  • レッグ順位:8
  • 積算順位:8
Plan

 走る。

Do

 予想外に観客が多くて走る原動力になった。

Analysis

 ただでさえ攣りそうだったのに走り込んだことで右足が90%くらい攣ってた。

反省点

追いついて爆死

 前走者に追いつく6ポまではかなりミスタイムを抑えられていた(初手を除く)。周囲に人はいるにはいたが基本的に関係ない人たちばかりで100%のリソースをナビゲーションに割けていたと思う。

 前走者に追いついたこと自体は悪くない事なのだが、その後は終始前走者の動向を気にして全リソースを充てないといけないナビゲーションを体感70%ですることになりサムリやコンパスワークなどが疎かになっていってしまった。その結果きちんと尾根の乗り換えができなかったりロスの大きいルート取りを選んだりした。

 追いつかれたならまだしも追いついて爆死するのは普段でもしないことなので自分でもよく分からないがターゲットレースで入賞したいという気持ちが普段より大きくて気にしないことを気にしてしまったのかもしれない。結果的にそれでミスをしているので情けないことこの上ないのだが。

正置・コンパスワークのミス

 2回目の誘導に向かうまでの区間(11→12)で脱出する際、人について行こうとしてコンパスを振らずに脱出。結果的には正しいルートを進んでいたのだが完全にナビゲーションを省略したことでついて行った人の反転に対応できず現ロスしてしまった。

 幸いなことに進んだ距離が短かったのでポストまで戻ることで現ロスからは復帰できたがその区間を往復する分の時間を無駄に計上することとなった。正しいルートだっただけにきちんと地図を読んでルーティンをこなしていればきちんとタイム短縮できたはず。

 ルーティンはきちんとこなそう。

感想

 今年の春の富士山麓大会で会心の走りをしてからずっとM20Eで入賞することが目標だった。セレや合宿、インカレをはじめさまざまな大会を通してトレを積んだ結果は8位だった。6位の入賞ラインまであと2分、優勝者との差は7分近くありまざまざと力の差を見せつけられた。

 ジュニアの選手権クラスに出場できるのは今年が最初で最後だったので目標レースとし11月の頭のこの日を目指して走ってきた(正直インカレロングより何倍も結果を出したいと思っていた)が力及ばずだった。

 前半までは最近話題の「戦う顔」ができていたと思う。あの時の動きは持ちうる100%の力を使ってオリエンテーリングに挑んでいたしそれを実行できていた(早いとは言っていない)。後半は雑念にとらわれ集中力が切れてミスタイムがじゃんじゃん増加、致命的なミスもして「ミスをできるだけ減らすオリエンテーリング」ではなくなった。

 目標としていた入賞には届かず残念だがレースはとても楽しかった。20Eに出場できる機会はもう無いがオリエンテーリングはまだまだできる。明確な次の目標は分からないけどとりあえずミドルセレは通過できるように1ヶ月頑張りたい。

諸情報

 地図:勝浦大楠

 記録・分析:Lap Center

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