プロローグ
どうもどうも、polarisです。ただいま北海道遠征の真っ最中、快活泊とテント泊を繰り返す限界遠征ですが何とかうまくやっております。
さて、今回はみんな大好き日本百名山の最北に位置する利尻富士に登ってきます。前日の昼間に登るつもりだったのですが悲しいことに雨で暴風という予報だったので諦めて翌朝に登ることに。飛行機の時間が結構ギリギリなので果たして登頂できるのか、注目です(登頂できませんでした)。
活動概要
活動記録
キャンプ場「ゆ〜に」〜利尻富士5合目
満月直後のとても明るい月夜です。相変わらず利尻富士の山容は見えませんが天気は晴れ、星が綺麗に瞬いています。
というわけでおはようございます。まだ日付の変わらぬ時間帯ですが早寝したので起床して朝ごはんにしましょう。
今日の朝ごはんは白飯にアマノフーズの牛肉の卵とじをぶち込んだもの。と、美味しいあさりのお吸い物でございます。
このためだけにガス缶を購入しました。500円する高い買い物でしたが美味しかったのでヨシ!
北海道遠征1週間分の荷物を運んできているのでテントにほぼ全てをデポして出発です。
宿泊しているのは鴛泊の市街地にほど近いファミリーキャンプ場「ゆ〜に」というところ。徒歩10分ほどのところにセイコーマートや雑貨屋があるのでオススメ。
0100、キャンプ場を出発です。当然ナイトハイクなんだよなぁ。
ここから3合目近くの利尻北麓野営場まで2kmほどの真っ暗な舗装路を進みます。
当然街灯なんかあるはずもなくヘッドランプの灯りを頼りに進みます。
熊やその他人に危害を加える動物はいないはずですがそれでも怖い。
0125、利尻北麓野営場に到着です。利尻富士に登山する人はここにベースキャンプを張るか、宿屋から送迎でここまで送ってもらうのがメジャーなんだとか。
ただ市街地まで45分くらいかかるので買いだめしていかないといけないのが難点。そういうわけで自分は下のキャンプ場を選んだわけです。
野営場から10分ほど進むと「甘露泉水」と呼ばれる湧き水が湧き出る地点があります。
日本百名水の一つに数えられるそうで通年5.5度のおいしい水だそう。帰りに余裕があったら飲みましょうか。
0136、3合目に到着です。中央上部の赤い丸がヘッデンの光に反射するのでものすごく目立ちます。
現在標高270mなのでここからアップ1500踏まなければいけないわけです。なかなかですな。
しばらくはなだらかな登りを黙々と登っていく登山道です。前日の雨でぬかるんでいるので結構滑る。
しかも夜間で足元がなかなか見えにくくなっているので時々ずるっと持っていかれます。
0153、4合目に到着。ひたすらゆるい登りが続きます。
月明かりが想像以上に明るくて森の中にも降り注いできます。風は相変わらず強いので結構騒がしい。
利尻富士5合目〜利尻岳山小屋
0211、5合目に到着。まだまだ登山道はなだらかですが少し急になってきた気がしなくもない。
だんだんと周囲の木が低くなってきて頭上が開けてきます。その分風も吹き込んでくるように。
0223、そんなこんな登っていると6合目に到着。どうもここからが一般的に森林限界らしい。
確かに圧倒的にハイマツの割合が多くなり完全に頭上が開けます。
見晴台という名前の通り眺望は非常によく利尻島の北側から西側にかけて広く見渡せるよう。
海の向こうに見える灯りは礼文島の街並みですね。
0241、7合目に到着。6合目から一気に登山道が急になったので一歩一歩踏みしめて登っていきます。
森林限界のはずですがハイマツだけでなく低木が割と生えている印象。低木なら森林限界扱いでええんか知らんけど。
0306、8合目の長官山に到着です。ここまで出発してから約2時間、このペースで行けば飛行機には十分間に合いそう。というか間に合ってくれ。
長官山という名前について調べてみたらどうも明治の道長官がここまで登ってきたかららしい。よく登山道もないのにここまで来たな。
快晴の夜空に利尻富士山頂の先鋒がうっすらと浮かび上がる。確かにこれは登山欲を掻き立てられますわね。
昼間はガスりがちらしいですがいつか明るい時間帯に見てみたいものです。
利尻岳山小屋〜甘露泉水
0313、利尻岳山小屋に到着。管理人のいないいわゆる避難小屋という扱いの木造小屋です。誰かいるかと思いましたが中には誰もおらず。ちょうどヘッデンの電池が切れかけだったのでここで交換することに。
したはずだったのですが、なんと予備で持ってきていた電池がまさかの電池切れでヘッドランプが点かず。どうすんだよこれ…
先の電池はまだ多少なら保つので進もうと思えば進めますが森林限界を超えた強風吹き付ける稜線で行動不能になるのは流石にまずい。
日の出までは1時間半以上あるので下手に動く訳にもいかず小屋の中でしばし停滞を強いられます。扉の建て付けが若干悪いようで頻繁にガタガタと揺れて音を立てていました。
日の出の約10分前になって外に出てみると…うぅぅむ、なかなかガスってますね。
これでは御来光も厳しいだろうか…何にせよ今から下山しないと間に合わないのでとっとと下山開始です。
先ほどまでは礼文島まで見えていたというのに今は数十メートル先まで見通すのがやっとの濃霧。
注意報が出ていたので出るだろうなとは思っていましたがこれは酷い。
とか言っていたら少しずつガスが取れてきたような。東の空がいい感じに明るくなって来た。
それにしても昨日青空が見えなかったので随分と久々な感じがします。
谷に立ち込めていた霧も少しずつ晴れてきましたよ。思っていたよりもなだらかで綺麗な山容ですね。
昼間に登っていれば大体見えるんだけどなぁ…夜間登山の良くないところです。
0509、低層の雲は晴れてきて日の出が。六甲山で見たことある景色。少なくとも晴れてくれてよかった。
上を振り返ってみてみると完全に雲に覆われていたので山頂からはきっと見えなかったことでしょう。知らんけど。
やっぱり日が昇ると濃霧は消えていくものなんですね。先ほどまで見えていなかった鴛泊の市街地が見え始めました。
正直朝日を見るだけだったらぴょこっと突き出たペシ岬からでも良かったのかな〜とか思ったり思わなかったり。
それにしても空の色と雲の模様が綺麗です。利尻の頂を踏んでからこの景色が見られればどれほど良かっただろうか。
すれ違う登山者も増えてきて「どこにこんなに山屋がいたんだ!?」って感じになってます。
そして思っていたよりもなだらかな山容。夜見た時の感じだと結構禿げているのかな〜とか考えていましたが完全に真逆でしたね。
どうも崩壊がひどく進んでいるのは山頂付近らしい。まるで伯耆大山じゃないですかぁ。
森林限界も過ぎて樹林帯に入ると登っていくときには真っ暗で見えていなかった景色が見えるようにう(当然)。
ツルツルとした樹皮の木々が多いような印象。どの木も吹き続ける強い西風に流されて傾いてしまっています。
甘露泉水〜キャンプ場「ゆ〜に」
帰りに飲もうと思っていた甘露泉水。どれほど美味しい水なのか、ペットボトルになみなみと溜めて飲んでみると…特別な味はしませんがすっきりした喉越しで冷たくて美味しい。
どうも甘いから甘露という名前らしいですが特段甘くは感じなかったなぁ。ちなみに生水ですが島にはキタキツネなどが生息していないためエキノコックスの心配はしなくて良いらしい。
そして無念の下山。利尻北麓野営場に戻ってきました。
登ってくるときと違ってたくさんの車が駐車しています。結構な人がレンタカーでここまで宿からやってきてから登っているようですね。
行きは真っ暗な中ビクビクしながら登った林道もこの通り木漏れ日の道へと大変身。
無念のロードランを2kmほど走ってベースキャンプへ帰還。
月の代わりに朝日が昇ったキャンプ場は相変わらず人が少なく快適。
それもそのはず、皆山岳テントだったので今頃登っているんでしょうね…無念…
エピローグ
こんな感じで、はい。やむなく撤退となってしまいました。
ヘッドライトの電池がなくなるところまでは予想していましたが、流石に予備の電池が空だとは夢にも思いませんでしたね。皆さんが登る時は装備の点検をお忘れなく。
それに加えて飛行機の時間が迫っていて予定を下山以外に変更のしようがなかったというのも大きいですね。飛行機が午後の便だったら明るくなってから登ったのに…旅程には余裕を持ってですね。
という感じの残念無念登山でした。でも、利尻富士の影は見えたし次はもっとゆっくり来いよという北の海からのお告げなのでしょう。
それではまた〜👋
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