【アナリシス】富士山麓大会 M20E

2023アナリシス

はじめに

 いよいよやって来ました、富士山麓大会。今回のテレインは待望の富士ニューマップである「朝霧高原 根原の森」。

 WOCとJWOCのセレクションレースらしいですが僕は選考出してないので関係ありません。純粋に富士の森を楽しみに行きます。

 等高線を出力した感じ前回の富士の大会である富士天神山よりも平らな印象。自分の強みを活かしたレースで勝ちに行きます。

大会情報・成績

  • 2023/4/9(日)
  • 大会:富士山麓オリエンテーリング大会2023
  • 出走クラス:M20E(24min/3.0km/145m↑)
  • 成績:5/48(巡航120.5/4.1)

目標

 まず第一に目一杯に富士のテレインを楽しむこと。その上で以下の目標を立てます。

  • M20Eクラスで10位以内
  • 30分を切って完走する
  • 直進で魅せる

レッグ毎分析

△→1

  • ラップタイム:2’12
  • 積算タイム:2’12
  • 相対値:121
  • ミスタイム:0:00
  • レッグ順位:13
  • 積算順位:13
Plan

 無難に直進

Do

 スタート時にちゃんと笑えていたのでいつも通り走れそう。スタートまで走り出る時21Eクラスの人がなかなか先に行かなくて結局ずっと先頭を走ってた。自分も地図読み間に合ってなかったから速度落としてたのかな?

 とりあえず見たけど「白いなぁ」なので直進。コンパスふってハッチ切って森の中へ。地形が取れないであろうことは分かっていたのでとにかく正確にコンパスを合わせて真っ直ぐ進む。ハッチを切る時オリエン道を通ったので左にずれていることを把握しつつ。

 直進し続けると先に明るいエリアが見えて来たのでオープンと確信。すると左手に大きめの岩が現れたのでここかなと思って減速したが勿論何もなく、そのまま先に進むとピークと共に大岩が現れここだと確信し裏に回るとポストがあった。

Analysis

 ミスタイムなしなので無難に上手く行ったレッグだろう。速度が遅いのであまり順位は伸びていないが。

 流石にこの距離の直進は外さない自信があったのでアタックポイントとかは意識しなかった。新規マップなので結局どこもアタックポイントにできない気がする(確認してたら遅くなる)。

 地形も端から拾うつもりもないし走りながら地図も読める自信ないのでこれはこれでよかった。溝がある大きな沢の中のピークくらいまでイメージを掴めていればなおよしだったかもしれない。どうせ直進で当てるし当たるからなんでも良いけど。

1→2

  • ラップタイム:3’35
  • 積算タイム:5’47
  • 相対値:124
  • ミスタイム:0’06
  • レッグ順位:11
  • 積算順位:11
Plan

 気合を入れて直進する、レッグ線直進に挑戦

Do

 脱出は小径を辿って道へ。直進か、道を引っ張るか迷ったが直進で勝負することに。勝つためなら道のほうが早そうだけど少しでも根原を楽しみたい。

 道を使って脱出、森に入るときも小径を使ったのでレッグ線からズレてしまう。ここで以前から可能性を感じていた「レッグ線直進」を試してみる。ひたすら直進し続けて針葉樹の森を抜け明るい森へぶち抜きピークに登ったところで先にオープン湿地が見えたのでレッグ線へと修正を試みる。

 オープン礫地を超えたところで現在地をほぼ確信し直進を続ける。正面に横たわる尾根を超えた裏に岩があり同時にポストも視認できた。

Analysis

 流石に道を回った選手には勝てなかったが直進した選手の中では割と良いタイムなのでは?知らんけど。

 完全に直進頼りでアタックは意識していなかったが無理に拾おうと読もうとすると逆にツボるタイプなのでやはり自分のオリエンができていればそれで良い気はする。

 ちなみに「レッグ線直進」というのはあえてレッグ線からズレた位置にいる状態でレッグ線そのものにコンパスを合わせそれと並行に進むというもの。現在地とポストを繋ぐ直進をすると地図の保持と現在地の把握がだるいのでアリかも?とか思ってます。

 やってみた感想としては結構使えそう。ただレッグ線から離れた状態からスタートするとどれくらい戻ればレッグ線に重なるのか把握できないので危険性あり(今回は振り戻しが足りなかった)。レッグ線から一旦離れたというシチュなら有効活用できそう。

2→3

  • ラップタイム:4’03
  • 積算タイム:9’50
  • 相対値:123
  • ミスタイム:0’06
  • レッグ順位:13
  • 積算順位:10
Plan

 気合を入れて直進。進行左手にエイミングオフして植生界に当てる。

Do

 脱出時点でレッグ線と並行の尾根線が見えたので谷底をそれと並行に走るイメージで脱出。わざわざ登る必要まではなさそうだから。

 礫地とピークを通らないよう極めて緩い斜面を走っていたら正面に植生界が現れたので大人しく利用。辿っていくとコの字の部分も見えたので離脱して森を切る。

 植生界を抜けたら正面に礫地ピークが見えたので続く沢沿いを走って直進。広い森にポツンとポストがあったがそんなにコブという感じはしなかった。

Analysis

 ストッパーになるような明確な目印が少ないので外したらやばいけど途中で線状の特徴物が頻発するのでそれさえ見られればなんとかなる感じのレッグだった。600mの直進なので流石に大変だった。

 ある程度自分の位置を確かめながら行けたのでそんなに言う事はないかも。めっちゃ楽しい。

3→4

  • ラップタイム:5’13
  • 積算タイム:15’03
  • 相対値:132
  • ミスタイム:0’28
  • レッグ順位:10
  • 積算順位:7
Plan

 気合を入れて直進。回り込むと飛んでいきそうなのであくまで直進基調。

Do

 脱出と同時に直進を開始。先に湿地の大窪地が見えたので巻くが礫地を超えるところで手惑いなんとか登り切って加速というところで股に木がぶっ刺さって悶絶。直撃は回避したけどちょうど左足の付け根にぶっ刺さったのでめっちゃ痛かった。金的よりはマシか。

 なんとか気を取り直して走るが、い…いてぇよ。直進しつつ斜面を登るが流石に前のレッグでスピード出して走っていたので登りは遅くなってしまった。

 登り終わったところで平地の先にポストが見えたので接近して確認。手前に水場があり湿地と判断し現在地を確定。直進を続けハッチをぶち破りながら進む。ちょい減速したけど登って飛ぶよりはマシか。

 正面に見えてきた尾根に登り右手に植生界が見えることを確認してポストを探すがなく、地図をよく見たら手前に沢がありもう一つ奥だと気づく。尾根を回り込んだらあった。

Analysis

 ここも500mくらいありそうな直進レッグでレッグ分析からも飛び抜けて難しかったことがわかる。確かに前レッグのように頼りになる線状特徴物が少なく窪地を避けると緩い斜面でどこまで進んでいるか分からなくなるのが原因だろうか。

 ミスタイムは木がぶっ刺さって悶絶してたのが原因だと思われるので自分の走りとしてはミスなく無難に行けたのだと思う。いつも通りきちんと直進ができた。

 ただもっと早くなるためには直進以外の方法で行けた方が早そう。アップ損してるし。直進でなくとも特徴物を適宜拾いつつ周囲の地形などとの相対位置で現在地を把握しコンパスを振り続ける…自分には難しいができるよう練習しないと…

4→5

  • ラップタイム:3’47
  • 積算タイム:18’50
  • 相対値:117
  • ミスタイム:-0’06
  • レッグ順位:13
  • 積算順位:6
Plan

 無難に直進。計曲線は大きめに回る。

Do

 脱出して細い沢を登る。そこから直進し礫地に差し掛かったところで左手に大きくコンタリングする。コンタリングは苦手だがめっちゃ平らなので普通に走ることができた。

 コンタ線・レッグ線と並行に真っ直ぐ走っていると藪と植生界が見えたので植生界に乗り換え。乗り換えてそのまま辿っているつもりがいつの間にか離れていたことに大きく植生界の角度が変わったところで気づき修正。見えている植生界に沿って進むと岩がありその間にポストがあった。

Analysis

 ぶち抜き直進も考えたが回っても行けそうな感じだったので地形を利用した。途中から線状特徴物を使えたので直進は控えめ。ミスタイムがでなくてよかった。

 途中の植生界がなかったらぶち抜き直進かレッグ線直進してたと思う。あんまし言うことは無い。

5→6

  • ラップタイム:1’14
  • 積算タイム:20’04
  • 相対値:133
  • ミスタイム:0’07
  • レッグ順位:23
  • 積算順位:5
Plan

 無難に直進。

Do

 この距離なら流石に外さないだろうと言うことで直進。途中で植生界を跨ぐのでその回数を数えながら真っ直ぐ行った。

Analysis

 自分なりにはかなり上手く行った気がしたがタイムはそんなに早くなかったよう。まあちゃんと当てれたし良いや。

6→7

  • ラップタイム:1’37
  • 積算タイム:21’41
  • 相対値:122
  • ミスタイム:0’01
  • レッグ順位:9
  • 積算順位:5
Plan

 無難に直進。

Do

 地形がややこしくて訳がわからないので直進。ここはぶち抜き直進した。

 アタックする時に沢に入ったのは分かったがなかなか左手に見える尾根に付いた岩が見えなくて焦ったが信じて進んだらきちんとあった。

Analysis

 言うことは特に無いけど地形が細かく複雑になるとみんなミスってるのがわかる。

7→8

  • ラップタイム:2’19
  • 積算タイム:24’00
  • 相対値:123
  • ミスタイム:0’03
  • レッグ順位:5
  • 積算順位:5
Plan

 気合を入れて直進。

Do

 ここも真っ直ぐ直進レッグ。頼りにできる線状特徴物がなくコンパスの方向維持にはかなり気を遣った。仮に行き過ぎても道があるので安心感はある。

Analysis

 だんだん書くことがなくなって来たけど直進だし仕方ないか。ピークがボコボコあるエリアを通過する時に地図を見て想定したよりも地形が大きくて戸惑ったがとにかくコンパスを信じた。

8→9

  • ラップタイム:0’38
  • 積算タイム:24’38
  • 相対値:168
  • ミスタイム:0’11
  • レッグ順位:36
  • 積算順位:5
Plan

 とりあえず道まで出る。

Do

 最後の最後でコンパスの振りと読図をサボってしまいピークを右巻きしタイムロス。勿体無い。

Analysis

 脱出が90度ずれて右から巻いたほうが近い構図になってしまった。この極端に短い距離だったから順位の逆転など発生させなかったが他のレッグでならかなり危うかったかもしれない。最後まで集中力を切らしては行けない。

9→◎

  • ラップタイム:0’27
  • 積算タイム:25’05
  • 相対値:114
  • ミスタイム:-0’02
  • レッグ順位:16
  • 積算順位:5
Plan

 走る。

Do

 走った。

Analysis

 もうちょいはよ走れ。

反省点

集中力の維持

 ラストのラストまで緊張感高くキッチリやるべきことをミスなくこなせていたのに、あと少しと言うところでミスを発生させてしまった。不覚…

 地図を読む、コンパスを振る、今一度ルーティンを叩き込まないと…

純粋な走力

 毎度お馴染み、恒例の反省点「走力」でございます。上手く行ったレースほど挙げる反省点がないので尚更顕著に感じます。

 後述しますが巡航120なのでまあギリギリ及第点かなーと言う気はしますが走りやすいテレインだったのでやっぱ足遅いなぁと痛感。悲しいね。

 これに関しては一朝一夕で解決する話では無いので走り続けて解決するしか無いですね…

統計情報

 ミドル競技ですが赤ラップは一つもなくとにかくミスをしない、確実に堅実にこなし続ける…といえば聞こえが良いですがトップ層にはまだまだ追いつけそうにないですね。ぴえん。

 巡航速度では流石に20Eなこともあってみんな速いです。もうチャートなんか見た日にはびっくらポンです。まるで全日本ロングみたいなチャートです、ロング競技じゃ無いんだよなぁ。

感想

 ついに富士を訪れるのは4回目と言うことで富士山も見慣れて来た頃でしたがこの日はとにかく天気の良い日で朝日に照らされた富士山は格別でした。朝霧高原まじで最高です。

 前日のキャンプはなんとか寒い中着込んで耐えつつ1回目覚めるだけで済みましたが結局熟睡、快眠というわけにはいかなかったです。流石にねぇ。

 レース前、根原まで移動する時右手に見えていた富士山がもう、言葉では言い表せないほど綺麗であのまま時を止めてずっと富士山を見ていたい…そんな気持ちになりましたね。

 さて、今回のテレインの朝霧根原はとにかく平らというのは等高線を出力して分かっていたことだったのでそれなりに期待していましたが、それをさらに超えるレベルの白さで直進も捗り最高。道もテレインの主要部には皆無できっちりと「オリエンテーリングする」ことが求められるまさに「真のOLテレイン」という感想を抱きました。

 自分と相性の良いテレインだったこともあり目標を大きく上回りJWOCセレ通過相当のタイム、自分の実力を出し切ったと言っても過言では無いでしょう。間違いなくベストレースです。

 難しいテレインをミスなくこなし切る、そんな自分らしいオリエンテーリングを大事にしつつ、もっと簡単で走力を要求されるテレインで走り負けないよう体力作りに勤しみたいです。

 何度だって入りたいこのテレイン、しばらくクローズしてしまうみたいで次が気になるところですが続報が気になって仕方がありません(笑)

 素晴らしいテレインと大会を用意してくださったすべての皆様に感謝です。

神大OLK/OLP兵庫 横江明弘

諸情報

引用元

 使用地図:朝霧根原

 記録・分析:Lap Center

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