急遽動画を回しています…いえ、急遽タイピングを始めております。第5回神大大会コースプランナーの横江です。
昨日、神大大会のコース解説を投稿したところ「M21Aしか〜なくない?」と、いうお言葉をいただきましたので日本ランキング対象となっているW21Aクラス、および20E権取得対象のM/W20Aクラスに絞って追加で解説を行おうと思います。
W21Aコース解説
目指したコース像
「これがインカレミドルだ!」と言っても遜色ないコース。
当然W21Aだからと言って妥協はしていませんよ。コースプランニングのリソースが少ない場合、往々にして男子の短縮クラスになりがちな女子クラスですがコンセプトは同じです。
同じくミドル・ディスタンス競技であるのできっちり実力によって差が生まれ得るコースにしました。したつもりです。
特にコントロールを置く位置にはこだわりを入れており、適切なルートを通ってさえいればほとんどのコントロールが至近距離、もしくはコントロールが設置された地形内に入るまで視認不可な状態としました。
ここにポストがあるのだと確信を持ったナビゲーションを出来ているかを問うミドル・ディスタンスらしいコースです。
レッグ毎解説(W21A)

△→1(148)

初手だからといって決して侮れないレッグ。地図読みにかけられる時間が少ない中で如何にすぐ赤ルートを選択できるか。スタートフラッグの崖を過ぎたらすぐに山に入り沢を詰め直進気味に地形をなぞるのがベストルートです。
とはいえ止まってしまうオリエンテーリングは面白くないので少し走り過ぎても青ルートのように鞍部から回っていけば10数秒程度のタイムロスで耐えられるようなレッグに仕上げました。こちらの方が地形を使ったアタックは多少しやすいでしょうか。
1→2(68)

コンピレッグ。レッグ線通りにまっすぐ進むと大きな山塊を越えた後に急峻な斜面を下る必要があるので直接ここを突破するのでなく赤や青ルートのように何らかの形で少し避け気味にアタックをするのがポイント。
とはいえまっすぐ行っても大きく変わるわけではないので自分が斜面を下るのが得意なのか、それとも足場の悪いところを走るのが得意なのかでチョイスするのが良いと思われます。
2→3(171)

コンピのつもりで作ったレッグ。本来であれば柵の切れた沢からオープンを走るのが最適なコースですが当日の掲示(積雪による影響)を見て回避した選手も多いかもしれない。その場合男子の似たレッグとは違って左回り一択となるので倒木に進行を阻まれやすかったと少し反省しています。
オープンのエリアを越えたら大きな山塊の間にある沢に入ったらかなり遠目から土崖と岩崖が見えたはずなので確実にアタックしてほしい。
3→4(79)

繋ぎの前だけど少し難しいコンピ、にしたつもりでした。がそこまで難易度は高くなりませんでした。ルートチョイスはなく如何に地形を読み切って上手くこなすかが重要なレッグ。
赤ルートがベストでアップも抑えられ走りやすいですが青ルートでもアップ損があるわけではないので選択肢としてはアリ。その後の鞍部を越えようとすると距離も変わらないので本当にどっちでも上手く進める方を選びましょう。
4→5(165)

エリア移動の繋ぎ、でも少し難しいレッグ。レッグの中盤に走れそうな道が見えているのでできるだけ早く道へ脱出することが肝となります。コンパスを振って反対側に見えている斜面を気合を入れて登りましょう。
道を走り舗装路の急カーブから再び森に入りコンタリング。下方に湿地を礫地を見ながらコンタを続け尾根を越えたら正面に数本尾根が見えているのできっちりコンパスを振って正しい尾根を目指しましょう。
5→6(298)

勝負レッグ。上手く行く人は上手く行くしぶち飛ぶ人はここでぶち飛びます。元来女子コースではこのエリアを使う予定ではなかった(序盤を長くする予定だった)のですが、某M先輩にここが楽しいと激推しされたので楽しんでいただけていたら嬉しい。
道がある沢までを大きな尾根と捉えて乗り越え湿地の入った凹地や馬酔木、コブと溝を上手く使って現在地を確認。コンタをしてポストが付いている尾根に入ったら右手下方に急な斜面(土崖一歩手前くらい)を見てあとはコンパスで正確にアタック、という感じ。
6→7(29)

コンピレッグ。沢を下っていけば自然と湿地へとたどり着きます。特にいうことはないでしょう。
7→8(70)

繋ぎのレッグ、エリア移動。基本的には道をできるだけ伸ばすのが早いという想定。赤ルートの通りに道の曲がりからコンパスを振って地形をみつつ直進的に進むのがベストルート。
リスクを取りたくないのであれば青ルートのように救護所を経由してオープンから尾根を降っていけばミスはほぼ確実に防げるがぶっちゃけ距離が伸びるので早くはないと思います。
8→9(34)

コンピレッグ。尾根を降ってコンタするだけ。ポストを設置した岩が傾斜変換より下(沢側)にあるので地図から読み取って貰えていれば幸いです。
9→10(115)

避けられない登りのレッグ。正直登らないコース組みを心がけるべきだったと反省しています。試走の時は走った全女子が絶望していたので。でも不可避でしたごめんなさい。
西側の斜面をひたすら沢を詰めます。男子クラスのレッグであれば左右にルートチョイスがありますが女子は基本右です。鞍部まで登ったらコンパスを振って土塁まで登りましょう。
10→11(80)

コンピ。コンタリングが如何に上手いかで勝負がつきます。コツとしては少し上部に不明瞭な小径があるのでそこまで登ってからコンタするのが走りやすくて良いです。
コンタの向きが変わる際はきっちりコンパスを振らないとそのまま南側のピークの方へ吸い込まれていくので注意です。
11→12(104)

コンピレッグ。斜面を登るのが得意であれば直線的な赤ルートがベストですが、男子が登るのもちょっと厳しい斜面なので青ルートのようにアップ損を承知で少し巻き気味に進むのも無難な選択肢ではあります。
各々の特異に合わせて地形を見て上手くこなしてください。
12→13(44)

コンピレッグ。尾根を降っていくだけだと安易な意識でいると手前の並行する尾根と沢に吸い込まれて十数秒ロスするので注意が必要です。
男子とほぼ同じレッグ。
13→14(64)

コンピレッグ。男子と同じレッグなので画像を共用しています。
道に脱出してからそのまま道を走り続けるかオープンを切ってしまうかのレッグ。まっすぐ行ったほうが早いがこなし方によっては青ルートとさほど変わらないかもしれない。
レースも終盤であるので無理せず青ルートで次のレッグについて読んでおくというのも選択肢の一つである。
14→15(249)

勝負レッグ、男子と共通レッグなので画像は共用。
男子ではあまり差のつかないレッグとなってしまいましたが女子では難関レッグとなったようでコースプランナーとしては安心しています。
赤ルートがベストですが黄ルートも悪くはない。序盤の上りの区間で如何に急な傾斜や足場といった要素に減速しないか、そして直前まで視認できない隠れた沢にしっかりアタックできるかがポイントとなってきます。
15→16(89)

コンピレッグ。赤ルートが最速ですが、男子とは違って青ルートの道巻きも選択肢としてなくはない感じ。
もちろん最短となるのは距離が短くて走ることもできる赤ルートです。
16→17(55)

コンピレッグ。まっすぐ行きましょう。途中で隣ポも見えるかもしれませんが気にしたら負けです。
17→18(30)

コンピレッグ。男子と共通なので画像は共用。
言うことは特にありません。ラスポは視認できるはずなので頑張って最後の登りを。
18→◎(9)

頑張って走ってください。
M/W20Aコース解説
目指したコース像
難易度の設定はとても悩みました。簡単すぎて道を走るだけになっても面白くないし、かといって難しくし過ぎるとツボったみんなで一緒に見つけるグループOとなってしまいます。
そこで、コントロールの設置位置やアタックの向きでフラッグが比較的視認しやすいようにして地形や特徴物を如何に拾ってナビゲーションを実行できるかという点にフォーカスできるようなコース組みを意識しました。
ミドル・ディスタンスとしては比較的簡単なコースとなりましたが男子も女子もある程度上位に関しては接戦となっていたようで良かったです。
レッグ毎解説(M20A)

△→1(126)

序盤から少し難易度高めのレッグです。もちろん最速想定は赤色のルート。鞍部と沢を通り抜けてピークを乗り越えて行くのが上手なルートどり。
しかし青ルートの様にガッツリ道を巻いて走力に振り切るのも悪くはない。特に途中で止まるくらいなら案外青の方が良かったりもします。
1→2(49)

ルートどりに差はあれど赤でも青でも走れるところをしっかりと走った人が最速となるはず。特に青のように直線的に行くのも悪くはないですが不整地やら細かなアップダウンもあるので赤ルートのように思い切って道に出てしまうのも選択肢。
鞍部を越えたら一見複雑そうに見える沢ですが最終的には大きな尾根へと収束して行く形となっているのでそれを見抜ければ尾根がわを維持するだけで自然と沢へ吸い込まれていきます。上から見えるしね。
2→3(67)

走れ走れレッグ。できるだけ道に早く脱出しましょう。あとはガッツリ走るだけですが、分岐を上下どちらに行ってもチョイスとしては悪くないです。おそらく赤の方が少し早いですがアタックが簡単なのは沢を詰めるだけの青の方。
3→4(99)

尾根を頑張って越えましょう。尾根上からはコンパスを振ってまっすぐ行くも良し、尾根の流れに沿ってアタックするのも良し。いずれにせよきっちりルックアップができていれば尾根からポストが見えたはず。
4→5(66)

地味にルートチョイスが生まれるレッグ。途中にある尾根を切るのは結構急峻で大変なので左か右から巻きたい。左の赤ルートの方が距離は伸びますが傾斜が緩やかなのとアップ損がないので最速と思われるルート。
青ルートも距離を短縮できるので良いルートですが少し急峻なのが心配。M21なら青が最速となるでしょう。
5→6(74)

まっすぐ急斜面を降りるのは難しいので沢の流れに沿って少し巻き気味に降ると安心です。それでも急ですが。あとはコンタするか道をひた走るかは選択次第。もちろん赤ルートのようにコンタするのが最速ですがミスるなら道も全然あり。
6→7(424)

消せない登りのレッグ。M21と共通レッグなので画像は共用。
ベストは赤ルートですが上手くこなせること前提で青ルートもアリ。線状特長物を使えることからそこまで難しく感じないかなと思っていましたが意外とでした。
レッグ長が長いので集中力を切らさないでサムリなどで自分の現在地を見失わないのが大事です。
7→8(168)

M21を短縮したかのようなレッグ。コンパスをしっかり振って実行に移りましょう。
コンタの向きが変わった時点から高さを変えなければ自然とコブのついた鞍部へと辿り着けるので越えた沢にポストがあります。
8→9(58)

道に脱出したら気合いで走ってください。ほぼ全部降りなので止まってはいけません。
舗装路まで出たら尾根を辿って乗り越えれば沢のポストが見えるはず。
9→10(35)

頑張って直進。途中に隣ポが見えますが惑わされないよう頑張りましょう。
10→11(20)

なるはやで道に脱出してダッシュです。
11→◎(16)

走って終わり!
レッグ毎解説(W20A)

△→1(53)

男子の初手よりは少し簡単め。スタートフラッグから直進するのがベストルートだが、男子のレッグと同じように道を少し巻いて尾根を一気に下るルートも悪くはない。
でもこの距離の直進なら迷わずアタックで当てられる様になってほしい。
1→2(51)

意外とルーチョイスの判断があるレッグ。最速はもちろん赤ルート想定。舗装路に脱出するまでひたすらまっすぐ走り続ければ良いが途中で減速してしまう可能性がある。
その場合は青や黄の様に少し早めに道路に出るルートを選択し走ってしまった方が最終的なタイムは早くなる可能性がある。
2→3(33)

最速は赤ルート。尾根を降って先に見えている道から続く尾根に乗り上げる様にアタックすれば最短。道に出てひた走るルートも悪くはない。こちらの方がアタックが簡単である。
3→4(19)

道走りのレッグ。とにかく道に早く戻って走れるかどうか。男子のレッグと同様に上の道から行っても下の道から行ってもそんなに変わらないと思われる。
下の道から行ったほうが沢を詰めるだけで辿り着けるのでアタックは単純だが道からポストまでの距離は長いので上の道からであればその距離を短縮できる。
4→5(144)

道の分岐からルートチョイスがあるレッグ。最速は救護所の前の道を通って尾根を辿る赤ルート。一見外巻きだが実際の距離はさほど変わらず、ラフオープンから尾根を辿っていけると言う点でアタックが簡単。アップ損もない。
一方青のルートは植生界付近からガッツリ尾根に登り込むルート。アタックはさほど難しくはないが道走りで若干降ってしまっているためアップ損が生じている。
5→6(123)

W21と同じレッグ。尾根をきっちり降ってコンタリングをする。20クラスには少し難しいかもと思ったが意外と皆こなせていたよう・
6→7(351)

こちらもW21と同じレッグ。画像は共用。
西側に見えている斜面を沢から登るレッグだがここでかなりミスっている。戦場の特徴物(この場合は沢)が使えるので鞍部に至るまではそれを意識してきっちり辿ることが重要。
鞍部からはしっかりコンパスを振って方向を定めたらあとは50mほど直進することで辿り着ける。この直進は当てられる様になってほしい。
7→8(247)

道を大部分で使えるレッグ。コンパスを振って道に脱出したらそのまま道を走るか若干ショートカットするかの2択。ショートカットする方が白くて走れることを考えると速いが、若干の登り返しがあるのでちょっと止まってしまうくらいなら道を爆走する方が早そう。
道からのアタックはすぐ見えるので割愛。
8→9(44)

道に再度脱出して不明瞭な小径を辿って右手に小さな尾根が右手に見えたらアタック。地図の都合上描ききれていない地形が多いので水系と地形を見るのも良いがコンパスだけで済ませてしまえるとラク。
9→10(28)

道まで脱出してあとは全力でダッシュしてください。
10→◎(8)

あとは頑張って走れ!
おわりに

とまあこんなところでしょうか。ランキングの対象となっているM/W21とM/W20のコース解説を書きました。
もうちょっと20クラスは凝ったものにしたかったなという気持ちもなくはないですがテレインの制約上こうせざるを得ませんでした。すみません。
他のコースについては今のところ書く予定はない(たぶん書かない)ので気になったら聞いてください。暇であればお答えできると思いますので。
良ければこのテレインでコースを組むにあたって真剣に考えたことをまとめた話なんかも読んでいただけると嬉しいです。
それでは次のCPの大会でお会いしましょう。練習会かな?定例戦かな?分かりませんが。
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