【オリエンあれこれ】「ルート図」を作ってみよう!(QuickRouteとControlの使い方)

オリエンあれこれ

はじめに

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 2023年も秋インカレが終わりましたね。皆様のレースは如何でしたか?特にロングは土砂降りの雨だったこともあり大変なレースでしたが、スプリント含めて「インカレ」という学生のための大会に魅了されてくれていたら嬉しいなと思います。

 さて、今回はタイトル通り「QuickRouteとControlの使い方」ということでGarminやその他のGPSウォッチで記録したアクテビティデータを地図に反映させる方法について解説したいと思います。

 どちらのアプリも使い方についてはマニュアルとか解説記事とかあるとは思うので二番煎じにはなりますが、インストールから地図ファイルの最終的な出力まで完全網羅しているので参考にしていただければ嬉しいです。

 ちなみに私、神大OLK/OLP兵庫の横江と言います。よろしくね。

事前説明

インカレロング2023 選手権クラス(ME)

 この記事ではGPSログを地図ファイルに反映したものを「ルート図」と呼称します。「ルート図」と書いてあったらそれは地図に自分が通過したルートや速度が図示されたものを指すと思ってください。

必要な情報

 まず初めにルート図を作成するためにはGPSデータだけではなく以下のものが必要です。

  • 地図データ(PDFやJPEG、PNGなど)
  • GPSデータ(GPXやFITデータなど)
  • 適切なソフトウェア(QuickRouteやControlなど)

地図データ

 オリエンテーリングの必須アイテムの一つ「地図」ですが紙のままでは当然使えないので何かしらの方法でPDFやJPEGといったデジタルデータに変換する必要があります。

 地図データを綺麗に保存するにはスキャナーなどにかけると良いですが、スマホのスキャンアプリ(Adobe Scanなど)でも十分綺麗にスキャンすることができます。

 自分はiPhoneのフォトアプリで手軽に見たいのでPDFとしてスキャンしたものをJPEGに変換して使っています。

GPSデータ

 GPSデータにもいろいろありますが自分がよく使っているのはGPXというファイル形式。GPXは現在業界で標準的に使われるデータ形式でGPSウォッチなどのデバイスで獲得した緯度や経度、標高などの座標データを格納したものです。

 Garminを主に使っている方はFITという形式のデータを見たことがあるかもしれませんが、これはGarminが主体となって共通化させようとしているファイル形式でGPXに温度やパワーといったさらに詳しいアクテビティデータを格納したものです。

 他にもKMLなど様々な形式でGPSデータは取得できますが(XSLXでもいける)基本的にGPX形式で扱うと便利です。

適切なソフトウェア

 自分が知っているソフトウェアは二つ「QuickRoute」「Control」です。もちろんどちらも基本無料。

 「QuickRoute」はWindowsで使用できるアプリで自分がオリエンテーリングを始めた時はルート図を作る時はコレ!と教えられました。自宅でルート図を微調整して作るときはこっちを使っています。かなり古いアプリです。

 「Control」はMacやスマートフォン(iOS,Androidどちらでも)で使用できるアプリでレース後すぐに通過したルートを確認したい時などに使っています。MacだとQuickRouteが使えないので必然的にこちらを使うしかありません。

ルート図を作ってみよう!

全体の流れ

 必要な情報についておさらいしたところで自分がルート図を作成するときの流れを説明します。とは言っても必要な情報で挙げた項目を辿るだけなのですが。

 今回は事前説明に掲載したインカレロング2023男子選手権クラスのルート図作成を実演しながら解説していきます。

地図データの作成

 それではまず地図データを作りましょう。これがないと話になりませんから。

  • スキャンアプリでスキャンする
  • 写真を撮影する
  • プリンターやスキャナーでスキャンする

 地図をデジタル化する場合は主に上記の三つの方法が考えられます。オススメ度合いは上から順です。

スキャンアプリでスキャンする

 スキャンに使用するアプリはなんでも良いですが自分は「Adobe Scan」を使用しています。単純にApp Storeでのレビュー件数が多く評価も高いためですね。

Adobe Scan

 起動するとすぐにスキャンする画面が立ち上がります(一番初めは確かログインが必要だったはず)。早速アプリが自動で地図を捕捉していますね。

Adobe Scan

 地図を明るい平らなところに置いてスマホを直上に持っていきスキャン開始。Adobeのアプリの場合は基本全て自動でやってくれるのでスキャンが終わる(アプリが自動で写真を撮る)まで待てば良いだけです。

 スキャンするときに地図がシーリングされていると反射してうまく読み込めないので中の地図本体を取り出しておくと良いですよ。

Adobe Scan

 スキャンが完了するとこのような画面となります。ここで画像の中からどの範囲をデータとして切り抜くかを調整したり、色味や向き、明るさなど様々な情報をお好みでいじれます。

Adobe Scan

 今回は実演用なので何も調整せずにPDFとして保存を押します。しばらくすると保存が完了してホーム画面に戻ります。

Adobe Scan

 画面の一番上に先ほどスキャンしたPDFファイルがありますね。これでスキャン自体は完了となります。

 あとは「JPEGで保存」と書かれているところをタップすれば写真アプリの一番最近のところにJPEGファイル(普通の写真)として地図が出力されているはずです。

写真を撮影する

 写真の撮影の仕方はご存知だと思うので割愛します。わざわざスキャンなんか面倒なことなんかやっていられるか!という方はカメラで一枚パシャリで良いと思います。

 手軽さが良いところですが地図以外の背景が入ってしまうので場所や時間を選びますね。

プリンターやスキャナーでスキャンする

 これもお持ちのプリンター等の機材によって様々だと思いますので割愛。説明書等を読めば一通り分かると思います。

 実はうちにもプリンターがあるのでそれを使ってスキャンできるのですが、どうも解像度がかなり低くなってしまうので使っていません。

GPSデータを取得

 さて、地図のデジタル化が終わったら次はGPSログを取得しましょう。使っているデバイスによって出力の方法が異なるので今回は一番メジャーなGarminと自分が使っているSuunto、あとはみんな大好きStravaについて解説します。

Garmin

Garmin Connect

 まずはGarmin Connectにログインします。初手から注意点なのですがGarminの場合スマホアプリではなくWebサイトからでないと出力できないようなのでスマホのブラウザからアクセスしてください。PCからの方がやりやすいかな。

Garmin Connect

 左手のダッシュボードから「アクテビティ」を選択します。アクテビティ→すべてと選択すると上のような画面になります。

 出力したいアクテビティを選択してください。「笠間市 その他」と書いてある文字のところをクリックすると開きます。

Garmin Connect

 アクテビティの詳細画面です。Garmin Connect見やすいですね。ここから右上端にある歯車のマークをクリックします。

 歯車を押すと出力する形式の選択画面が出てくるので「GPXにエクスポート」を選択します。クリックするとどのフォルダに出力するか選択画面になると思うので任意のところに保存してください。

Suunto

Suunto

 需要があるかは分からないですがSuuntoの場合についても記載しておきます。まずSuuntoのアプリを開くとアクテビティが並んでいるので任意のアクテビティを選択します。

Suunto

 アクテビティ別の画面になったら右上の3点リーダーをポチります。

Suunto

 下からポップアップが出てくるので「GPXワークアウトをエクスポート」を選択します。

 するとGPXファイルのエクスポート先が出てくるので任意で選択しましょう。何故だかわかりませんがiPhoneのファイルには直接エクスポートできないのでGoogle ドライブにアップロードするのがオススメです。

 自分はDiscordのトークにエクスポートしてそこからiPhoneにダウンロードする形でiPhoneにGPXファイルを取り込んでいます。

Strava

 最後にみんな大好きなフィットネスSNSアプリ「Strava」からGPXファイルを取得する方法です。

 Garminの場合と同じくアプリからは出力できないためブラウザからStravaのサイトにアクセスし出力したいアクテビティを選択します。

Strava

 選択するとアクテビティの詳細画面になるので左手の3点リーダーをクリック。

Strava

 するとメニュー画面が開くので「GPXをエクスポート」というところを選択すればGPXファイルが出力できます。

ルート図の調整と出力

 こうして地図データ・GPSデータのエクスポートが完了しデバイスに保存されました。続いてはこれらのデータを結合させる作業へ移行します。

 結合させるにはWindowsなら「QuickRoute」、スマホやMacなら「Control」というアプリがオススメです。細かい調整をした方が綺麗なルート図が出来上がるので調整のしやすいPCでの作業が推奨。

 それぞれWindows、iOSで実演しながら紹介しますね。この項の最後にそれぞれのダウンロード方法も書いておきます。

QuickRoute

QuickRoute

 アプリを開くとこのような真っ白な画面が広がっているので新規にルート図を作成します。左上の一番端に新しくルート図を作成するボタンがあるのでそこをクリック。

 あるいはその上の「File」から「New…」を選択したり、「control+N」でも新しいルート図を作成できます。

QuickRoute

 するとこのような画面が出てくるので上から地図データ、GPSデータ、作成するルート図の名前を入力していきます。

 とは言ってもファイル名などを入力する必要はなく右端の「Browse」というところをクリックするとフォルダが開くのでそこから必要なファイルを探しましょう。

 まずは地図データから、Map Imageの「From file」の欄です。自分は「Adobe Scan」でスキャンした画像を「ICL2023」と名前をつけて保存しておいたのでそちらを選択。データをやり取りする過程で拡張子がjpegからjpgに変わっていますが支障はありません。普通の画像ファイルならだいたい読み込めます。

 「File Format」のところを変更すればqrtやkmzといった拡張子のファイルも読み込めますが、初めのうちは使うことないと思うので割愛。PDFは直接は読み込めないのでご注意ください。

 続いてGPSデータ、Routeの「From file」の欄です。ここにダウンロードした」GPXファイルを選択しぶち込みます。Suuntoのアプリからダウンロードした場合は日付とか時間を書いてくれているのでいつもファイル名はそのままでDLしています。Garminとかでも同じなのかな?

 地図データと同じく「File Format」のところを変更すればfitデータも読み込めますのでそこはお好みで。特にこだわりがないならGPXで十分です。

QuickRoute

 あとは一番下のルート図の名前を任意で入力したら必要な情報のセッティングは完了です。この状態でOKボタンを押しましょう。

QuickRoute

 ファイルの処理が完了するとこんな画面になります。中央が地図データとGPSデータが表示される領域。下の帯状の部分はペースが表示されます。右端は自分は使ったことないですがポスト間のタイムなどを設定できるようです。

 この状態では残念ながらまだGPSと地図が完全にずれている状態なので今から調整していきます。

QuickRoute

 地図を調整しやすい状態まで拡大しカーソルの状態を「Pointer」から「Adjust Route」に変更します。変更は画面上部の矢印ボタンを左から1番目から2番目に変えることでできます。カーソルの状態が変更されるとGPSログの色がペース表示から赤色の半透明な表示に変わります。

 調整する時はまずスタートとフィニッシュの位置から合わせると他の微調整をしやすいです(ポストの順に合わせていくと最後に歪みが蓄積されて全くずれた位置でフィニッシュしてしまう)。

QuickRoute

 画面で言うところの青矢印で示したところが今回のスタートとフィニッシュ。これら二つを合わせるだけでおおよそログと地図のポストの位置が合っていますよね。これはGPSの精度のほかに地図をスキャンするときの歪みによって左右されるので綺麗に地図をスキャンできるほど早い段階からログが地図に整合します。

 調整の仕方ですが赤い線上をクリックすると青い点が線上に現れ、それをクリックしつつドラッグすることでその点を任意の場所へ動かすことができます。

QuickRoute

 紆余曲折あってあちこち微調整していくとこのような感じになります。調整するときのコツはポスト位置をメインに合わせること。GPSが飛んだり地図がよほど歪んでいない限り大体正確な位置が取れます。赤い線上でカーソルをドラッグしていると下の帯状のエリアにもどの位置にいるかが表示されます。ペースが極端に落ちたところがたいていポスト位置なことが多いです。

 それでも道走りの区間が合わない時もあるのでそこは臨機応変に微調整して対応しましょう。ただ、触ってみるとわかりますが調整点は自由自在に設定できるので無理やりアリもしないルートを通ったことにすることも可能です。調整点の使い過ぎはあまり良くないと思います。

QuickRoute

 カーソルのモードを「Pointer」に戻すと線の色が再びペースと同期されます。これで地図データとGPSデータを合わせる作業は完了となります。

 ここからは地図データをより見やすく、分かりやすく調整していきます。この後の作業はお好みでやってください。

QuickRoute

 ペースは緑色なほど速く赤色なほど遅いことを示しています。デフォルトの表示のままだとずっと速い速度で移動していることになっていますが果たしてどうでしょうか。左上にペース毎の色設定をするところがあるので赤色側の数値を23.59から15.00に変更してみました。

 すると先ほどよりも黄色や赤の区間が格段に多くなりました。これらの箇所で減速や停止していたことが視覚的に分かるので登りで減速したのか、地図を読んでいて止まっていたのかなど色々と振り返ることが容易になります。

QuickRoute

 さらに現在の状態だと背後の藪と被ってルートが見にくいのでルートを表示する線を見やすくしてみます。先ほど調整したペースの右側に線の太さと縁取りの太さを調整することができる箇所があります。

 線の太さを3.0から5.0に変更しました。先ほどよりは見やすくなりましたか?

QuickRoute

 今度は縁取りの太さを1.5から2.5に変更してみました。テレインの白さや縮尺などによって視認性はかなり変わってくるので一概に言えませんが今回は2.5だと縁取りが太すぎる気がしますね。

 今回は線の太さを5.0、縁取りを1.5として出力してみましょう。

 左上の「File」から「Export」「Image」と選択していくと上のような画面となります。あとは保存ボタンを押せばフォルダにルート図が保存されることとなります。

 出力する形式はjpgとpng、tifから選べますがこだわりがなければデフォルトで大丈夫です。

QuickRoute

 保存を押すと最後にこのような小さなウィンドウが開くので解像度などを選択できます。とりあえず上も下も両方とも100で大丈夫です。今回は150にしましたが。

インカレロング2023 選手権クラス(ME)

 これで一番初めに載せたルート図が完成と言うわけです。なかなか手間がかかるようにも思えますが慣れたら10分もかからずに一枚出来上がるのでそこまで面倒というわけではありません。

 SNSに掲載したり友人とルート談義に勤しんだり、アナリシスを書いたりする時に使えたりするなど使い方はさまざまなので是非作りましょう。

Control

Control

 続いてはスマホ・Mac用アプリ「Control」でのルート図の作り方について。

 Controlを開くとこのようなコース一覧画面になるので一番下の「+新規」というところをポチッとしてください。

Control

 するとこんな感じの画面になるので「インポート」を選択。他の「SUUNTO」や「GARMIN」といったところはアプリ連携で直接データをインポートできるものだと思いますが、有料プランに入らないと使用できないので使ったことはありません。

Control

 インポートボタンを押すとインポートできるファイルの一覧が表示されるので使用するGPXファイルを選択しましょう。

Control

 インポートが完了するとこのように衛星写真とGPSログが表示された状態となります。これだけでも結構面白いですがルート図を作るには地図上にログが載っていたほうが良いのは言うまでもありませんね。

Control

 右上の3点リーダーをタップし「地図画像を追加」を選択するとスマホのどこから地図データをインポートするか選択できるので今回は「フォトギャラリー」を選択します。

Control

 あらかじめ取り込んでおいた地図の画像データを選択しインポートが終了するとこのような画面となります。地図データとGPSデータがうまく取り込まれていますね。

 この状態では何のこっちゃわからないので細かく調整していきます。調整する時はまずスタートとフィニッシュの位置から合わせる、これ大事です。

Control

 初めは調整点がスタートに設定されているので長押ししてドラッグすることで移動が可能です。これを適切なスタート位置に移動させましょう。

 位置合わせができたら右下の「+調整点と追加」ボタンをタップします。

Control

 すると調整点の表記が変わり矢印が表示された状態から白い点へ変化。この状態になると先ほどまで動かしていた調整点は固定されるので紫の線上をタップすると新たな調整点を作成することが可能です。

Control

 と言うわけでスタートとフィニッシュを最初に合わせてからGPSログがいい感じになるようにポスト毎に調整点を追加していくとこんな感じになりました。

 満足いくまで調整を済ませたら右上の「保存」ボタンをタップしましょう。

Control

 するとコースの距離を入力する画面となるので自分が走ったクラスのコース距離を入力してください。ここに入力した数値がどう役に立っているのかいまだに分かりません。

Control

 コース距離を入力したあとの画面です。このプレビュー画面できちんと調整が済んでいるか確認しておきましょう。

 右上の3点リーダーをタップすると色々とメニューが出現し再調整やコース名の編集など出来ますのでお好みでやってみてください。

Control

 それではこのデータを画像として出力します。右上の「共有」ボタンをタップすると色々な選択肢が現れるので「コース画像のシェア」をタップします。

Control

 するとこのようにログの線の太さや縁取りの太さを調整する画面になるので見やすい状態になるよう調整してみてください。

 調整できたら再び右上の共有ボタンをタップします。

 いつもの共有画面に移行するので画像としてスマホに保存したい場合は「画像を保存」をタップ。他にもLINEで送信したりSNSに直接貼り付けることもできるみたいですね。

インカレロング2023 選手権クラス(ME)

 最終的な完成品はこちらとなります。こちらの方法でも十分に見やすいルート図が出来上がりましたね。

 ちなみにControlで表示されるペースはアクテビティごとではなく一括で表示する段階を決めることになるようです。

 Controlのホーム画面から右上の歯車マークをタップすると上のような画面に変わります。

 「ペース統計」と書かれたところの数値を変更することでペースによる色を変えることができるのでお好みで試してください。

ソフトウェアのダウンロード方法

 それでは最後に「QuickRoute」「Control」の導入方法について書いておきます。前者はQuickRouteのサイトから、後者はアプリのストアからダウンロードするようになっています。

QuickRoute

QuickRoute

 ブラウザで「QuickRoute」と入力し検索すると一番上に「QuickRoute – Mats Troeng」と書かれたWebサイトが出てくるのでそちらをクリック。

QuickRoute

 このようなサイトに飛ぶので上部のメニューにある「Download」をクリックしてください。

QuickRoute

 するとアーカイブやら色々が表示されるので最新版である「QuickRoute_2.4_Setup-msi」をダウンロードしてください。最終更新が10年以上前ですがまあ使えるので大丈夫だと思います知らんけど。

QuickRoute

 ダウンロードしたmsiファイルを展開するとこのような画面が出現します。QuickRouteアプリのインストーラーです。

 右下の「Next」を押して次の画面に進んでください。

QuickRoute

 続いてこのようなページに変わります。どのフォルダにQuickRouteのアプリをダウンロードするかを選択するのですが、お好みでやってください。別にどこのフォルダにインストールしても基本問題なく動作します。

 こだわりなければそのまま何も変えないで再び右下の「Next」を押してください。

QuickRoute

 このような画面に変わりアプリのインストールが始まります。そんなに重いアプリではないのでほぼ一瞬でダウンロードが完了します。

QuickRoute

 この画面が出てくればインストールが正常に完了したことになります。右下の「Close」を押せばインストーラーは消えます。

QuickRoute

 あとはPC左下のWindowsマークのスタートをクリック。スタートメニューが表示されたら「Q」から始まるアプリケーションの中にQuickRouteがあるはずのでそこから起動するとこの画面になるので先に解説した手順通りルート図を作成してください。

Control

App Store

 Controlの場合はそこまで複雑ではありません。iOSであればApp Storeから、AndroidであればGoogle Playから簡単にダウンロードできます。

 注意点としては「Control」とだけ入力して検索すると延々と出てこないので「Control orienteering analysis」と入力すると一発で出てきます。

App Store

 あとはいつも通りにインストールするだけ。ボタン押すだけなので説明は要りませんね。

ルート図を作る時の注意点

インカレロング2023 選手権クラス(ME)

 駆け足で片っ端からわからないかもーって箇所も全部説明しました。全ての手順を書いたので同じようにやればできるはずですが、何かわからないことがあれば周囲の先輩やOBさんとか分かる人に聞いてください。横江に聞いてくれても良いんですよ?

 さて、色々書き連ねて長くなってしまっていますがルート図を作るときにいくつか注意してほしいことがあるので書いておきますね。

必ず復習してから

 ルート図を作ると言うことはすなわちGPSログを用いて自身が通ったルートの「答え合わせ」をすることと言えます。多少のズレはあれどもかなり正確な通過ルートを示してくれます。

 これは非常に良いことなのですが使い方を誤ると諸刃の剣です。レース中にどこでミスったのか、とかアタックの時に見たものは何かとか色々考えるべきことがありますが、まずはレースが終わったあと覚えている範囲でレース全体の流れとどこを通ったのか・何を見たのかを頭の中で良いのでざっと復習してからルート図を作るべきでしょう。

 ルート図は正確すぎるが故に「答え」を突きつけてきます。数学の問題を解くときに模範解答だけ読んで納得しても理解できているとは到底言えませんよね?それと同じでまずは自身の動きを思い出すと言う形で「問題を解く」と言うことをしたうえで、ルート図を出力して確認すると言う「解答を確かめる」ことをしてください。

 とまあ脅しみたいなことを言っていますがやっぱりルート図はなるはやで見たくなるもの(自分はマジで早く見たいタイプ)なので、初めのうちは会場でルート談義に勤しんで帰宅した後にルート図を作るくらいで良いと思います。

地図の個人情報は隠す

 気づきましたか?画像の下の方に白色の四角で塗りつぶされた領域がありますよね。ここには競技責任者の電話番号が記載されていました。

 たいていの地図は緊急時に運営に連絡することができるよう競技責任者やその他の役職の連絡先が記載されています(最近は裏面や同封された別紙への記載例も見られる)。電話番号や氏名も個人情報となりますので地図ファイルを作成した段階で消しておくと後々楽です。

ルートを調整しすぎない

 先に書きましたがあまりルートの調整点を増やしすぎるのは良くないです。なぜなら調整点は事実上無数に打つことができるのでその配置次第で全く違うルートを「捏造」することができてしまうからです。

 そんなことをする意味はないのでわざわざ言うまでもないことかもしれませんが、調整点を打つ数はポストの個数+αくらいにして地図の歪みやGPSトラッキングの精度を補う程度に留めましょう。

おわりに

 長々と書いてきたこの解説記事もようやく終わりです。ここまで読んでいただきありがとうございます。皆さんの疑問は解消されましたか?

 2日間で10000字を越える、しかも内容をきちんと手順とか考えないといけない記事を書いたので頭がしなしな(笑)ですが、この記事でルート図の作り方を習得できた方が一人でもいれば僕としても非常に嬉しいです。

 慣れさえすればすぐにルート図を出力できるようになるので、そのうちレースが終わった後ルート図を作りたくて堪らなくなること間違いなしです(笑)

 特に「アナリシス」と呼ばれる復習文書的なものを書くときはルート図を添えることで自身が具体的なイメージがしやすい上に、先輩や他の人に添削してもらう時により適切なアドバイスを受けられるので作って損はありません。

 自分はレース後にルート図を作ってそれを眺めることはオリエンの大きな楽しみの一つだと考えているので、その楽しみがより多くの人に伝わるといいな〜と思っています。

 あまり所感を書きすぎても仕方がないのでこの辺りで締めましょう。最後になりましたが、ここまでお付き合いいただいてありがとうございました。良いオリエンライフを👋

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