【六甲DB】六甲山の王道コース「摩耶山トゥエンティクロス」

六甲山情報

プロローグ

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 どうもこんにちは。polarisと申します。

 簡単に自己紹介をしますと、神戸在住で六甲山系に頻繁に登る大学生です。

 今回はタイトルにあります通り様々な登山雑誌やコースガイドなどで取り上げられる六甲山屈指の人気コース「摩耶山トゥエンティクロス」について、徹底的に解説します。

 ぜひ皆様の安全な参考にお役立てください。

トゥエンティクロスの概要

 さあ早速歩いていきましょう…というわけにもいきませんので、トゥエンティクロスに関するいろいろな情報をまとめておきました。

 すでにご存知の方は飛ばしてください。

コースの地図・情報

出典:YAMAP
  • 距離:14.1km
  • 累積標高(上り):1022m
  • 累積標高(下り):1033m
  • コースタイム:6時間30分(休憩なし)

 一般的に「摩耶山トゥエンティクロス」と呼ばれるコースは新神戸駅を出発し生田川という川を源流付近まで遡り、摩耶山掬星台に立ち寄ったのち上野道から王子公園駅、または摩耶駅へと下山するコースのことを言います。

 他では見かけない稀有な名称をしていますが、これはこのコースを歩いていると渡渉(水流を歩いて渡ること)が全部で20回ほど繰り返されることから名付けられたと言われています。

 話は脱線しますが、こういったユニークな名前の登山道が六甲各地にありますので気になった方はぜひ一度調べてみてください。

コースに対する思い

初心者向けか?

 さて、今回紹介するコースは非常に有名なコースであると思われ、様々な書籍や雑誌、あるいはブログなどインターネット上の媒体にて「初心者向けのコース」だとか「子連れにもオススメという文句で紹介されています。

 が、はっきりいって僕はそうは思いません。

 山の難易度の判断基準として「ルート定数」というものがあります。これはとある計算式を用いてそのコースの難易度の一部を可視化・数値化したものなのですが、先ほどのデータを用いて計算してみると「摩耶山トゥエンティクロス」のルート定数は「26」となります。

 そしてこのルート定数の目安が以下のようになっています。

  • 0〜15:体力的にやさしく初心者向き
  • 15〜25:一般的な登山者向き
  • 25〜35:日帰り登山の場合健脚者向き
  • 35〜:日帰りでは困難

 あくまでも目安である上、登山道の状態や気候によってもコースの難易度は左右されるので決めつけることはできませんが「摩耶山トゥエンティクロス」は「登山経験のある一般的な登山者が普通に日帰りするコース」であるということができます。

 そう考えると山に慣れていない初心者の方や子連れの方はそれ以上の時間と体力を要することは明白です。

距離と獲得標高

 そしてこのコースを全て歩き通そうと思うと14km、ロープウェイで下山できる掬星台まで歩くとしても10kmは最低歩かなければいけません。

 登山道を歩くことで消費されるエネルギーの量は平地の2倍以上と言われていますから、少なくとも平地で20km歩くのと同等の疲労があることになります。

 そう言われるとどうですか?普段20km歩くことがありますか?20km歩けと言われて歩けますか?アスファルトよりも当然歩きにくい道をですよ?

 そう言われると案外「あれ…?」と思いませんか?

 そうです。結構このコースって一般目線から見るとハードなんです。

忠告

 こういう書き方をしていると「初心者さんを脅すな!」みたいなことを言われるかもしれませんが、それは大きな誤解、これは「脅し」ではなく「忠告」です。

 登山というのは人間が敵う余地のない自然を相手にするスポーツです。どれだけ登山というものが大変なことなのか、しっかり現実を把握する必要があります。何しろ死ぬのは僕ではなくあなたなのですから。

 無理だと思ったならもっと優しいコースから挑戦すべき。挑戦と無謀は紙一重です。

 そもそも摩耶山ですら699m、六甲最高峰なら931mですから東京スカイツリーよりも普通に高い山。そりゃ疲れますよねって話です。

コースの分析

登山道

 さすが六甲山の二大人気コース、登山道はとても明瞭、ほとんどの場所ではっきりとした道になっています。

 渡渉する場所についても橋が架かっている場合も多く、飛石などの補助もあるため濡れることは一度しかないといって良いでしょう。そう、一度しか。

 傾斜についても最初の2km、標高を250mほどに上げるまでは少し急ですが、それ以降は布引谷の谷底をゆっくりと進むので大したことはありません。

 気をつけることがあるとすれば別の登山道や枝道への誤侵入でしょう。それについても標識や地図アプリで十分に対策ができますし、いやらしい分岐などもありませんので比較的安心できるのかなと。

環境

 沢底と斜面を行ったり来たりするコースなので景観はコロコロと変化し、大別すると「沢底の砂利道」・「人工的な針葉樹林」・「笹藪に囲まれた小道」の3つになります。

 藪の量は季節や手入れの時期などによって変化しますが、僕が行った2022/5/15の時点では藪漕ぎをする必要がある場所はありませんでした。

 今後夏になると下草も伸びますし、羽虫やヘビなどもたくさん現れるかと思います。

危険箇所(2022/5/15)

 ルートの解説に入る前にあらかじめ通行危険な箇所について案内をしておきます。

 神戸市のHPからも確認できるように市ケ原〜あじさい広場間の斜面にて大規模な崩落が発生し登山道が寸断されています。

 遠方からも確認できるくらい大規模であたり一面には人間より大きな岩がゴロゴロと散乱している状態です。

 有志の方々が一部通行の補助のためにロープなどを設置してくださっていますが通行にはそれなりの身体能力が必要となっています。

 現在地盤は安定しているようですがいつ更なる崩落が起きてもおかしくない状態ではあるので、雨上がりや異変が見られる際は大人しく引き返すなど臨機応変な対応をお願いいたします。

トゥエンティクロス 完全詳解

 地図も併用してどのようなコースであるかわかりやすくお伝えできるよう善処はしていますが、残念ながら完全に画像と地図を対応させることは僕の技術ではできませんでした。

 ですので僕のYAMAPの活動記録に使用した画像を投稿していますので、詳細な撮影位置をご所望の方はそちらをご参考になさってください。

 それでは詳解始めていきます。

新神戸駅〜市ケ原

地図

 この区間の地図はご覧の通り。生田川が作り出した谷を遡っていきます。

 多くの区間が舗装されており比較的軽装でも支障なく来ることができるエリアです。

新神戸駅〜布引雄滝

 それでは地下鉄の新神戸駅から出発します。北改札口を出るとまっすぐに伸びる大きな通路がありますので、頭上の「新幹線」という案内も参考にして直進していきます。

 一つ目のエスカレーターを登り左手に進みます。右手に行くと階段がありますがそちらは別の出口です。

 二つ目、三つ目のエスカレーターを道なりに登ると新幹線の新神戸駅の入り口が見えます。ここを右折します。

 右折すると建物下のピロティに出ますのでここを直進。

 すぐに道路が見えるので左折。右手の壁に市ケ原や布引の滝までの距離が書いていたら正解の道です。

 日差しの当たる場所に出るとそのまま舗装路が続いていますので道なりに登っていきます。ここから少し傾斜が出てきます。

 左手の方向にいくつか別の山に登っていく登山道の入り口がありますが、そちらには進まず直進。古い建物に挟まれた小道を通り抜けます。

 T字路が現れるとここを右折。人の流れは基本的に右折していくので間違えることはないかと思いますが…直進してしまうと行き止まりになってしまうのでご注意を。

 煉瓦の古い橋を渡ると再び分岐が現れます。ここは左折になります。

 左折してすぐにこのような景色になります。布引雄滝を目指すなら右の階段を登ります。布引雌滝を目指すなら真ん中の道です。

 今回はそのまま布引雄滝を目指すので階段を登ります。これが急だし段数も多いしで結構疲れます。途中で左から登ってくる道がありますが、これは布引雌滝から登ってくる道です。そちらの道は途中木が張り出して非常に通行しにくくなっていまし、雌滝も見づらいので僕は普段行きません。

 階段を登り切ると右手に崖、左手に生田川が迫る隘路になります。金網で保護されているので落石の心配は少ないですが、雨の日は滑りやすいのでご注意ください。

 左手に少し張り出したところに石碑があります。「鼓滝」とありますね。

 冬だと結構しっかりと滝が見えるのですが…夏だと木々が生い茂ってほとんど見えません。

 道に戻ってすれ違えるかどうかギリギリの隘路を進んでいくと布引雄滝に到着します。

布引雄滝〜布引貯水池

 こちらが「布引雄滝」です。この滝は季節や時間帯によって非常に水量の変化が多い滝で、今日はかなり水量が多い方。少ない時は岩壁をチョロチョロと水が流れているだけの時もあります。

 滝に対して右手にさらに登っていく階段があるのでそちらを進みます。ここまでは登山の格好でない一般の方もたくさんいらっしゃいます。

 急激に標高を上げるため葛折になっています。相変わらず道は狭いのですれ違う際はお互いに譲り合ってください。

 葛折を上がると「雄滝茶屋」があります。創業100年を超える老舗で、湯豆腐やラーメンがおすすめだそう。僕は食べたことないですが…

 茶屋の脇をすり抜け緩やかな階段を登ります。この辺りはまだまだきちんとした舗装路なので歩きやすいです。T字路に出たら左折します。

 左折して絶妙に歩幅と合わない階段を登ります。左手には真新しい公衆トイレ、つい最近建てられたものです。

 階段を登って視界が開けると一旦右折。こちらの広場は「見晴らし展望台」。その名の通り下界が見渡せます。

 とはいえ標高はまだまだ低いので景色はそこまで…草木も生い茂っているのでぶっちゃけそこまで展望は良くありません。ただ、ベンチや屋根などあるので休憩にはちょうどいいです。

 先ほど右折したT字路を直進方向に進みます。

 ここからもしばらく舗装された歩きやすい道です。市ケ原までは大体ずっとこんな感じ。

 道中「猿のかずら橋」という橋があります。普段はつるが橋のケーブルに絡みついているのですが…何故かほとんど全部剥がれてしまっています。

 右側は崖、左側は川の狭い隘路です。分岐は特にないのでずっと道なりに。

 左手に金網が現れたら一度川を橋で渡ります。長年の汚れで黒ずんだ年季の入った橋です。

 ちょっとした「急流」という感じでなかなか涼しげです。橋を渡ったらそのまま右手に登っていきます。

 ここの坂道はめちゃくちゃ急です。

 坂を登りきると先ほどまでとは比にならない隘路に差し掛かります。接触せずにすれ違うことも難しいくらい細い道ですので譲り合って通行しましょう。

 隘路を抜けると小さな広場に出ます。広場からは滝が遠目に見えているのでここで涼んでいくのもありかも。広場からは階段を登って先に進みます。

 階段を登ると再びつづら折りの舗装路に。ここで正面に「布引五本松堰堤」が見えます。100年以上前に建設され国の重要文化財にも指定された日本初の本格的なダムです。

 そんな文化財を横目にえっちらおっちら登ります。ここも道幅が狭いのですれ違い注意です。

 最後にコンクリートの階段を登れば布引貯水池です。

布引貯水池〜市ケ原

 こちらが「布引貯水池」、ダム湖百選にも選出されています。今日はかなり水量が多め。冬になるともう数m下に湖面が下がります。

 いろいろな情報があちこちに散りばめられています。

 ここからはダム湖に架かる橋を渡って進みます。渡り切ったら左折です。

 湖畔の道は青々と繁った木々によっていつも日陰に。涼しい一方でヘビなんかもたまにいますので足元注意です。しばらく進むと鳥居が現れるのでここを右折します。

 相変わらず木漏れ日の漏れる涼しげな道です。しばらく進むと車道が出現。

 左右に分岐していますがここは左の少し降る道に進みましょう。車道はすぐに終わります。

 ここからは舗装されている道と舗装されていない道が入り混じります。相変わらず隘路なのですれ違い注意です。

 大きな石垣の階段を登ります。左に進むとつづら折りの道ですぐに合流するのでどちらかお好きな方を選んでください。

 小さな金網の門を通って車道に。ここも左折です。

 左折するとすぐに右手に小さな茶屋が現れます。何か色々売っているそうです。

 またしばらく舗装されていない区間を進みます。色々な人工物の跡が散見されます。

 ゴミはきちんとゴミ箱へ。この辺りに降る雨水は全て先ほどの布引貯水池に流れ込みます。水道水を汚染しないよう注意しましょう。

 道に覆いかぶさる木々がなくなり左手下側に河原が見えるようになるとそろそろ市ケ原です。

市ケ原〜分水嶺越林道分岐

地図

 ここからは舗装路を離れて本格的な登山道が始まります。

 大規模崩落箇所の手前までは生田川の左岸、そこからは右岸を通ると覚えておきましょう。

 基本的に谷筋を進むので緩やかな登りが多くなっています。

市ケ原〜黒岩尾根分岐

 さて、こちらが「市ケ原」になります。厳密にいえばここではなく左手に少し降ったところにある河原を指すわけですが、特段何もないので今回はそのまま直進。

 ここには自販機やトイレ、あるいは茶屋などが揃っています。これ以降掬星台までそれに類するものはありませんので用事がある人はここで済ませちゃいましょう。

 トイレの左側を直進。ここから本格的な登山道になると書きましたがそれはもう少し先から。ここからもしばらく舗装路です。

 左手に大きな看板が見えたら一つ目の分岐。ここは左側に進むのが正解です。

 左折したらすぐに階段が現れるのでここを登ります。

 絶対に間違えそうにない二つ目の分岐。「行き止まり」と書いているくらいですから直進するのが正解です。

 先ほどの写真からすぐ奥に三つ目の分岐です。こちらは標識にもあるとおり右折しましょう。

 右折したら尾根を越えるので登りになります。今回の区間の中ではおそらくここが最も急な場所ではないかと思います。

 突き当たりで左に折り返して登り…

 突き当たりで今度は右に折り返して登り…という感じ。

 四つ目の分岐は稲妻坂分岐。ここを右折して登っていくと稲妻坂・天狗道を経由して摩耶山まで尾根沿いに到達します。六甲全山縦走路も右方向ですが、今回のトゥエンティクロスは直進します。

 先ほどの分岐が尾根上にあったのですぐに降りになります。ここからは地面も湿っているので滑らないように注意です。

 谷に向かって降りていく道なのでまだまだ分かり易い方。夏だとかなり鬱蒼としていると思います。

 谷底まで降ると五つ目の分岐の地蔵谷分岐。右手に進むと地蔵谷を経由して摩耶山へ、左手に進むとトゥエンティクロスへと進みます。もちろん今回は左折です。

 小川を小さな橋で渡り平坦な道を進みます。踏み跡が最もしっかりとした道を辿っていけば問題ありません。わからないときはこまめに地図アプリを使用しましょう。

黒岩尾根分岐〜大規模崩落箇所

 六つ目の分岐は黒岩尾根分岐です。ここを右折すると黒岩尾根を経由して摩耶山に向かいます。今回は直進。

 七つ目の分岐も黒岩尾根分岐、こちらからでも右に折り返して黒岩尾根の方に入ることができます。

 通行規制を示すようなものが立っていますが、少なくとも「通行止め」ではありませんので避けて進みます。

 斜面をトラバースするように作られた道です。左手は崖なので落ちないようにご注意を。

 堰堤を一つ越えると谷沿いの道に変わります。静かな川のせせらぎに癒されます。

 ウネウネと右へ左へ道が蛇行しているので見失わないように。踏み跡はかなりしっかりしているので確実に辿ってください。

 時期や雨の降り具合によって水の通り道が変わるので適宜道を探すことが求められます。

 ゴロゴロとした大きな石が増えてきたら、明るく開けた方に向かいます。

 ここが恐らくトゥエンティクロスの中で最も難しい渡渉。どこもある程度水深があるので濡れずに渡ることはかなり難しい箇所になります。

 正面に飛び石として使えなくもない石の列が見えますが、どの石もかなりぐらつくので却って転んでしまう可能性もあります。

 大人しく靴を脱いで素足で渡るか、濡れることを気にせずそのまま突き進むか、リスクを取って濡れないように渡るかの3択になります。

 渡渉して向こう岸に渡ったらいよいよ例の危険箇所です。

大規模崩落箇所〜分水嶺越林道分岐

 さて、こちらが冒頭でも話しましたとおり崩落が起きている箇所です。僕が初めて登山をしたときに迂回路の話を目にして、わざわざかなり遠くのコースまで迂回して行った覚えがあります。

 このように現在いるところから数十mほど上まで一気に崩落を起こしており、生えていたであろう木々が押しつぶされ折り重なっています。

 現在、土の状態は安定しているようでさらに崩落したというような話は聞いていませんが、何かしらのきっかけで崩落が再発する可能性があるので、とっとと通り抜けるのが吉です。

 登山道に復帰する道はかなり急な傾斜なので、有志の方々がロープを設置してくださっています。

 急傾斜をよじ登り石の階段を通って登山道に復帰です。

 視界が開けたここは「あじさい広場」です。時期が来ると紫陽花が美しく咲き乱れます。

 ここでもまた分岐がありますが、ここは右側の川へと降っていく道に進みます。蛇足かもしれませんが左側に続いているのが分水嶺越林道です。

 降り始めるとすぐに針葉樹林帯に入ります。木々の隙間を縫うように続く一本道です。

 針葉樹林帯の出口には「河童橋」があります。ええ、かの有名な上高地のオマージュです。

 水が澄んでいて木々の立枯れがあるという点で似ているからあの名前なのでしょうかね?

 川の中洲を進むと再び木の橋があるのでこれを渡ります。

 川を左手に見ながら木々や笹藪で挟まれた小径を進んだら間も無くこの区間は終了です。

分水嶺越林道分岐〜桜谷出合

地図

 この区間も先ほどまでと同じく谷底をゆったりと登っていきます。分岐の数も少ないのでどのように進めばいいか分かり易いです。

分水嶺越林道分岐〜森林植物園東口

 飛び石を使って渡渉した先が分水嶺越林道分岐です。前方の階段を登って右側に進みます。

 ここからも踏み跡のはっきりした道なので迷うことはありません。

 ここで再び渡渉です。安定した飛石があるのでぴょんぴょんと飛んで問題ありません。

 川を渡ったら低い笹藪に挟まれた道に変わります。

 森を抜けると再び川沿いに。このコースは大体これの繰り返しです。

 奥に堰堤が見えてきたら川の左岸を登ります。

 かなり大きな堰堤なので短く高度を稼ぐために急なつづら折りです。落ちないように細心の注意を払います。

 斜面沿いの細い道を堰堤を横目に通り抜けます。当然危険なので堰堤上には立ち入り禁止です。

 堰堤を越えたら再び谷底へと降りていきます。

 この辺りの道は少し荒れていたり曲がりくねっていて分かりにくいかも。1m四方くらいの岩なら普通にそこら辺に’転がっています。

 多少のアップダウンを挟みながら登山道は続きます。分岐もなくずっと一本道です。

 一旦水際まで降りたり。

 斜面を登って乗り越えたり。

 少し分かりにくいのですが直角に右折する箇所があります。

 道自体は分かり易いままですが、周囲の景色が笹藪になったり、木々に囲まれたりと変化が激しい。

森林植物園東口〜桜谷分岐

 こちらが森林植物園東口方面への分岐です。左に曲がって渡渉すると森林植物園、直進すると摩耶山方面になります。

 すぐ先の木製の橋を渡ったら右折します。左折すると森林植物園です。

 すぐに次の分岐が現れますがまた右折します。

 徐々に高度を上げて右手が崖になるとすぐに堰堤に差し掛かります。ここの堰堤もかなり巨大です。

 堰堤を越えて少し降ると再び針葉樹林帯に。

 川の上に造られた人口の道を通って木々の小径に。

 しばらくはこんな感じの道が続きます。

 久しぶりの分岐、標識通り右に進みましょう。

 ひたすらなんの変哲もない道を進みます。

 最後に少しだけ針葉樹林を通り抜けたらこの区間は終了です。

桜谷出合〜掬星台

地図

 この区間は穂高湖・杣谷峠まで新穂高の北側の谷を通り、その後尾根沿いに掬星台へ向かいます。

 少し遠回りな感じも否めませんが穂高湖岸で休憩したりするならおすすめのルートです。

桜谷出合〜杣谷峠

 こちらが桜谷分岐手前の様子です。分岐そのものは渡渉した先にあります。

 渡渉した後は左折して登りです。右折してつづら折りに入ると桜谷という別の谷に入ってしまいます。

 しばらく道なりに登りが続きます。

 続けてこちらは徳川道分岐。ここも左折します。

 しばらく降ったのち再び渡渉。ここは少し渡りにくいかもしれません。

 道なりに進んでまた渡渉。この辺りは渡渉回数が多いです。

 二回渡渉したらしばらくまた道なり。針葉樹林帯に入ったり笹藪に挟まれた小道を進んだり。

 木製の橋で川を渡ったら再び登り。

 また木製の橋を渡ったら張り出した尾根を越えるために結構急な登りになります。この橋は以前来たときは落ちていて渡渉に苦労したのですが、どうやら新設してくださったようですね。

 尾根を越えて再び川底へ。アップダウンが結構足にきます。

 そしてここの分岐がかなり分かりにくいので画像の赤線のように進んでください。申し訳程度に添えられた木柱を渡ったら右折し斜面沿いのわずかな足場を伝っていきます。

 細い足場を通り抜けると普通の道に出るのでやはり道なりに進んでいきます。

そして再び渡渉なわけですが…渡渉した後の道が分かりにくいです。画像右手に登っていく道に進んでください。

 その後木製の橋で一回、飛び石で一回渡渉するとまとまった登りになります。

 登り切って右手に進むと開けた道に。この道をしばらくゆったり登ります。

 ずっとこんな感じなので意図的にそれない限り迷いようがありません。

 左手に東屋、正面に穂高堰堤が見えてきたら分岐です。右折して橋を渡ると最短でドライブウェイに、左折して階段を登るとシェール槍や穂高湖の周遊路に向かいます。

 今回は左折し穂高湖へ。急な階段とつづら折りの道で穂高堰堤を越えます。

 登り切るとまた分岐が。左に登っていくとシェール槍、直進すると降って穂高湖へ。シェール槍に登ってもいいですが今回は人が上にいたのでスルーします。

 穂高湖の周遊路は右手に湖が見えれば間違えません。分岐もありませんしね。

 小さな船着場…とでも言えばいいのでしょうか?ベンチがいくつかあるので休憩にはちょうどいい場所です。

 ここを左折しドライブウェイに向かいます。

 平坦な道を少し進んで石の階段を登ったらドライブウェイです。

杣谷峠〜掬星台

 ドライブウェイに出たら右折して歩道を登ります。峠な感じはありませんがここが「杣谷峠」です。

 しばらくドライブウェイを歩き視界が広がる場所に差し掛かったらそろそろ分岐。道路の向かい側に写真のような看板が立っているので注意して道路を横断し登山道に入ります。

 掬星台に向かうだけならドライブウェイをそのまま進んでいくというのもアリです。

 この登山道は急な上に周囲は高い笹藪に囲まれているので閉塞感があります。

 つづら折りと簡単な岩場を登ったら山頂ですが…残念ながらこれといって何もありません。

 そのまま車道に出てしばらく降り、道が右に曲がるところで正面の登山道に再び入ります。

 登山道からすぐに車道に出るので左折し左手に登っていく道を進みます。

 石畳の小径を通り抜け階段を降ります。

 階段を降りたら東家に向かって左手の道を進みましょう。

 車道の脇を通って長い階段を登り切ったらいよいよ掬星台です。

掬星台〜摩耶駅

地図

 いよいよ最後の区間です。多くの登山書では下山は摩耶ケーブルと摩耶ロープウェイを利用となっていますが、物足りない人のために下山の道案内です。

 といってもひたすら尾根沿いに下っていくだけですので、分岐で迷ったらとにかく降っていく方に進むと良いです。当然、地図で要確認ですがね。

掬星台〜虹の駅

 今回のメインの目的地である「掬星台」に到着です。

 こちらが掬星台からの景色です。今日は残念ながら曇りですが十分に景色は楽しめます。

 掬星台は四方からの登山道の結節点になっていることもあって人通りはかなり多いです。特に本日は学生さんの団体が登っていらしたようでかなりの人の数でした。

 左手のロープウェイの駅から公共交通機関を使って鉄道の駅まで下山することができます。今回は右手の車道から下山道方面へ向かいます。

 車道に出たら左折、しばらく歩くと左手に案内板と祠が見えるので脇の道から降っていきます。

 かなり急な階段ですから落ちないよう慎重にいきましょう。

 道も狭いですからすれ違いや追い越し注意です。一本道をしばらく進み石垣が見えてきたら左折して橋を渡ります。

 薙ぎ倒された大木の下を潜るとここは旧天上寺。かつての火災のせいで消失し、現在は摩耶別山の山頂付近に再建されています。

 お寺だった名残でしょうか?凄まじく急な階段が続きます。

 長い長い階段を降っていくと唯一火災で消失しなかった山門が見えてきます。

 山門をくぐり境内の外に出たら再び普通の登山道。この登山道は比較的視界が開けていて降りやすい。

 開けてベンチなどが置かれた場所に出たら左折します。ここからも下界の景色が遠くに。

 すぐに分岐が現れるので今回は直進。右に行くと途中の虹の駅を経由しないで下山していくルートになります。

虹の駅〜上野道登山口

 ロープウェイの虹の駅に到着。ここから絶妙な広さの階段を降っていくとケーブル側の虹の駅です。

 ケーブル駅の手前で右折し舗装路から登山道へ。

 再び降り始めると左手にボロボロに朽ち果てた廃屋が。その先の支尾根は間違い注意。右折して降っていきますよ。

 階段から普通の登山道になり、斜面に間を挟まれた隘路になったり。

 しばらく進むと視界が開けて景色の良い場所が。ナイトハイクで下山中にはいい夜景が見られます。

 ちょっと降るとこれまた分かりにくい分岐が。正面の道は支尾根です。左手に降りていく道へ進みましょう。

 ひたすら降っていくと小高く張り出した展望台があります。今回は立ち寄らず橋の下を通り進みます。

 ふっと鉄棒が現れるので潜り抜け石段を降り、大きめの階段に差し掛かったら左折し降ります。

 あとはひたすら階段を降れば登山口に辿り着けます。

上野道登山口〜摩耶駅

 ひとまず住宅街に出れば下山は完了ですが、JRの摩耶駅までの行き方をお教えします。

 坂を降って建物に突き当たったら右折、直進して川にかかる小橋を渡ったら左折です。

 分岐に差し掛かったら左に、その後は坂をずーーっと降ります。

 信号も越えてひたすらに真っ直ぐ。踏切もわたって直進です。この踏切のところで右折ししばらく行ったところが阪急の王子公園駅になります。

 降り続けT字路で左折、しばらく直進すると右手にかなり新しめな駅が見えたらJR摩耶駅に到着です。

 15分に2本程度普通電車が来るのでまあ不便ではないですね。

エピローグ

 以上で今回の紹介記事は終了になります。

 現地に取材に行った時に想像以上にスマホの電池を消費してしまい、少し焦っていたので何か見落としていることがあるかもしれませんがご理解ください。

 可能な限り多くの写真を使用したのでかなり記事が長くなってしまいましたが、適宜必要な情報を参考にしていただけますと幸いです。

 最初に紹介以外のことをゴタゴタ書いてしまいましたが、摩耶山を含め六甲山系は大都市に近いながらも雄大な自然を有する珍しい山域です。

 神戸にお越しの際は港周辺はもちろん、北神戸や西神戸、そして六甲山に是非お越しください。

 それではまた〜👋

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