【オリエンあれこれ】ピン付き?ピン無し?どっちを選ぶべき?〜海外経験を踏まえて〜

オリエンあれこれ

 ご無沙汰しております?神大OLK/OLP兵庫所属の横江明弘です。今年も茹だるような暑さの夏がやってきましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか?

 今回この記事ではみんな大好きオリエンシューズについて、ピン付きとピン無しのどちらを選ぶべきなのか!?というお題について主にどちらを選ぼうか迷っている人目線での持論を書き連ねていこうと思います。いつも通りの駄文ではありますが最後まで読んでいただけると嬉しいです。

 なお海外レース11本を走った経験もちょくちょく織り交ぜているので「来年はWOC併設とか行きたいかも!」みたいな人にもお役に立てるかなと思います。

はじめに

この記事の流れ

 まず簡単にオリエンシューズ全般の選び方の基本をおさえます。

 続いてピン付きとピン無しの違いについて日本/海外のレース体験から得た体感・情報をもとに解説します。

 最後に両者の違いをまとめた後、選び方についての結論で結びます。

結論

 ピン付きとピン無しどっちを選べばいいんだ!?そんな貴方に朗報です。選び方はとっても簡単、以下の流れで選べば大丈夫!

 どうしてこうなるの?だって?今からご説明していきますね。

オリエンシューズの選び方

 まず前提としてオリエンシューズが他のランシューやスニーカーとどういった点で違うのか、どういった性能が求められるのかということを知る必要があります。

 詳しくは一年ほど前に投稿したこちらの記事で解説しているので詳しく知りたい人は読んだ上でこの記事を読み進めていただければより分かりやすいかと思います。

 が、私もそうです。わかります。時短、タイパ、大事ですよね。そんな声を聞いてしまっては仕方がありません!超重要事項だけスーパーウルトラミラクル抜粋して以下に並べておきました。とりあえずオリエンシューズは以下の事項を押さえておけば大丈夫です。

  • 走破性(ピンの有無・ラグの深さ)
  • 防護性(クッション・ドロップ・素材)
  • 軽量性(素材・防水の有無)
  • 足への適性(ラスト・デザイン)

 この4点が求める基準に達していればひとまずオッケー。つまり「グリップ力つよつよで足を守ってくれる軽量かつフィットしたシューズ」のことです。どれくらいが目安かとかは記事を読んでね(笑)

ピン付きシューズとは?ピン無しとの違い

特性の違い

(C)Barku

 ピン付きシューズとはなんぞや?とそもそもの話。自分もオリエンテーリングを始めるまではこういったシューズが世の中に存在していることすら知りませんでした。

 一般的にオリエンティアが「ピン付き」と呼ぶシューズは「金属製のスタッドがソールに存在するオリエンシューズ」のことです。上の画像見たいなやつですね。

 私はサッカーに関してからきしなので知識としてしか知りませんが、固定式の金属スタッドを持つサッカースパイクというふうにイメージすればわかりやすいのではないでしょうか。

 ここからはピン付きとピン無しのおおまかな違いについて解説していきます。画像は全て私が所有している「barku」というブランドの「LUNA STD」というモデルです。

金属スタッド(ピン)

(C)Barku

 ピン付き?ピン無し?と言うくらいですから最も大きな差異はここになりますよね。ピン付きシューズにはその名前の通り、ソールに金属製のスタッドが付いています。

 普通のオリエンシューズは基本的にソールは全てラバーで構成されており3~8mmのラグ(突起)が存在するものです。ピン付きシューズはそれに加えてラグの先端部分に円形、あるいは星形などの形をしたスタッドが埋め込まれていることがわかります。

 例として参照している「LUNA STD」はつま先付近に9つ、土踏まず付近に2つ、踵付近に4つと計15のピンが埋め込まれています。他のモデルやブランドでもおおよそ15個程度のピンが搭載されている場合が多いです。

そもそも

 ではピンがあることによって何が変わるのでしょうか。もちろん直感的に「なんか地面にブッ刺さったり引っかかったりするからグリップ力が上がるんじゃね?」ということは想像がつきます。

 では砂地やぬかるみの中ではどうでしょうか?こういった流れるような挙動をする地表に対しては小さな金属のピンよりも大きなラバーのラグの方が面的に力を伝えられるので効果的であると思えたりはしませんか?

 これに関しては具体的にどれくらい変わるのか、力学的?な面は文系の私には少しばかり難しい話になってしまうので計測はしていません(スミマセン)。が、以下のような場面では金属スタッドが効果的なのではないかという持論を以前から持っていました。

  1. 濡れた倒木
  2. 湿った露岩
  3. 苔むした岩
石部雨山の倒竹が充満した道

 一つ目の「濡れた倒木」に関して、日本の森は非常に倒木が多いです。植林された杉が倒れて沢に大量に充満している光景というのは、奥鹿野や大柳生といったテレインに入ったことがある人であれば容易に想像がつくでしょう。というか大体どこのテレインでもBやCハッチは倒木の場合が多いですよね。

 ああいった木を乗り越える時、ピンの有無は姿勢の安定性に大きく貢献してくれると思います。乾いているならまだしも濡れているなら尚更、金属製のスタッドは濡れて非常に滑りやすくなった樹皮を貫通して体重を支えてくれます。これは日本のテレインをある程度走って実感したことでした。

 しかし二つ目や三つ目の岩系に対する有効性というのは若干疑念を抱いていました。確かに沢沿いとか富士テレインの礫地エリアなんかはそういった足場の悪いところもあるけど今までそういった箇所をピン無しのラバーソールオリエンシューズで通過する時にこれといって恐怖感を感じたこともなかったし、ピン付きを履いたからといって何かが格段に変わるような感じもありませんでした。

 が、先日遠征先のイタリアでレースを走った時の話。同伴させていただいたスイス人からこのように言われました。「今日はマジで足に気を付けなさいよ、ここガチでやばいからね」。んなもんわかってますぜ姉貴!って感じでしたがいざ行ってみて意味するところが分かりました。

頭がバグる岩石池だらけのイタリア

 「CANSIGLIO-BUS DE LA LUM」というマップなのですが見渡す限り苔むした岩だらけ。もちろん走りやすい地表をした箇所もあるにはあるのですが、特に尾根を辿ろうとするとそうもいきません。必然的にこの苔に覆われた岩に足を乗せることになります。

 これの表面が平らならまだ救いがあるのですが丸っこくコロコロとした岩だらけなのがいやらしいことこの上ない。その上、ポスト位置が画像中央に見える崖の下に付いていたりするのでとにかくこの岩をできる限り確実に通過することが要なわけです。

 この日レース中を通じて「ギャッ、ギャッギャッ」という金属ピンを岩が擦れて生まれる異音を自身の足元と周囲から聞くこととなりました。ガチでヒヤヒヤしながら岩から岩へと渡っていましたがそんな心配をよそに滑るということは一度もなくピンの威力を感じました。

 ピン無しでここを走ったらどうなるか。自分は試したくないので誰か走って感想聞かせてください。海外大会ってどうも会場まで救急車来てるみたいなんでそこは安心ですね。

O-ringen2024、3日目

 またこれは別の大会「O-ringen」に参加した時の話。かくかくしかじかあってGoProの動画がないのが残念ですが、代わりにロングの地図の一部でも貼っておきましょうか。

 どうしてこんな地図を貼ったかというと…みて欲しいのがこの5番コントロールの周辺。この薄いオレンジ色の記号が意味するところは…そう、露岩です。どうやらスウェーデンでは露岩はラフオープンとして表記するらしい。

 このラフオープンの定義は絶妙で足元が岩でも苔や草が多少生えていれば通常のA薮として表記されるのでラフオープンの周りもだいたい苔が生えた露岩と思ってもらって大丈夫です。

 大会の5日間を通じでテレインはこの露岩だらけ。加えて先のイタリアの大会のように多少足元が岩でゴロゴロしたところは礫地とすら描かれない鬼畜っぷり。しかもなだらかな斜面は斜度のついた露岩だったりするのでマジでピン付きじゃないと怖くて走れたもんじゃありません。

 実際テレイン内には「ギャッ、ギャッギャッ」という某音が響き渡っておりました。まあ露岩表面の苔自体が剥がれるように滑った場合はどうしようもないのですが、苔が剥がれた後の露岩に対してピンは無類の強さを発揮するなと感じました。

ブランドの違い

(C)Barku

 ピン付きシューズはその限定的な用途が故にメジャーなアウトドアブランドからの発売がありません(あるいは極めて少ない)。しかし皆さんが聞くオリエンシューズのブランドはだいたいピン付きを出していたりします。例えばこんな感じ。

  • barku(Nvii)
  • VJ
  • inov8
  • SALMING
  • Icebug
  • SALOMON
  • その他

barku(Nvii)

 先ほどから登場している「barku」というのもピン付きシューズを展開しているブランドの一つ。オーソドックスなピン付きシューズに加えてカーボンプレートが入ったピン付きシューズというなかなかニッチな製品も展開しています(画像のはそれ)。

 つい今年から「barku」というブランド名になりましたが、それまでは「Nvii」というブランド名での展開だったのでそちらなら聞き覚えがあるという方も多いのではないでしょうか。

 ちなみに「barku」は「noname」というウェアブランドのシューズ部門に付けられた名前なので自身の大学やクラブのユニフォームを見てみたらその名前を見かけることがあるかもしれませんね。

VJ

 barku(Nvii)と並んでよく目にするのがこの「VJ」というブランド。オーソドックスなピン付きシューズを展開しています。ピン付き以外にもトレイルランニングや通常のランニングに適したシューズを展開しています。

 かくいう私も大学の先輩から譲り受けた「Falcon」と言うモデルをつい先日まで履いていました。幅広モデルなので私の足には広すぎましたがチェコの森でスタッドが剥がれるまでよく頑張ってくれました。

 日本で目にすることの多いピン付きシューズといえば「barku」か「VJ」かといった具合のシェアな気がしています。

inov8

 x-talonシリーズが何故かオリエン界隈ではよく知られている「inov8」も少ないながらピン付きシューズを出しています(現行モデルが存在するかは不明)。

SALMING

 オリエンよりはハンドボールなどのインドアシューズで有名な「SALMING」。身の回りでも時々ピン無しシューズを履いている人を見かけますが雪面用にピン付きシューズのラインナップがある模様。

Icebug

 こちらは日本のオリエンテーリング会場ではまず見ないヨーロッパのブランド「Icebug」。本場のヨーロッパなら見れるかも…?と少し期待していたのですが実際に履いている人を見ることはついぞありませんでした。

 でもオンラインショップなんかを覗いてみると結構様々な種類取り扱いがあるみたいなのでそれなりにメジャーぽいのですが日本に代理店が無いのでほぼ入っては来ないでしょう。

SALOMON

 私がイチオシしているブランド「SALOMON」はトレイルランニングをはじめとした総合アウトドアブランド。シューズからウェアまで大体全般のものを取り扱っています。元はスキー関連のブランドでした。

 ここ数年で急激にシェアが増加していると思われる「SPEED CROSS」の派生シリーズに実はピン付きのモデルがあったりするんです。その名も「SPIKE CROSS」というもの。冬用ではありますけどね。

その他

 スウェーデンのウェアブランド「bagheera」も実はひっそりとピン付きシューズを出していたりするのですが如何せん日本での知名度が0な上に投げ売り状態なのでもう目にすることはないんじゃ無いかな。

 他にも世界の隅々まで探せばピン付きシューズを展開しているブランドはあるかもしれない…誰か探して教えてくださる優しい方はいらっしゃいませんか?

価格の違い

 常に金欠で余裕のない大学生にとって価格というのは性能以上に重要視されることもあるとても重要なポイント!いくらつよつよなシューズでも5万円出せと言われたら躊躇してしまいますよね。

 そこで日本で入手のしやすい代表的なピン付きシューズの価格を以下にぱぱぱっと羅列してみます。

  • barku LUNA STD:¥27500
  • barku MIRA/RAVEN STD:¥25850
  • Nvii Ultimate F1:¥17600
  • VJ Bold X:¥24200
  • VJ Falcon:¥23700

 みた感じだいたい¥25000くらいでピン付きシューズが買えるって感じの認識で良さそうですね(一番上はカーボンプレート入りなので特殊)。

 では続いてピン無しシューズの価格も同じように見てみようではありませんか。

  • Salomon Speed Cross 6:¥18700
  • Inov8 x-talon212:¥19800
  • VJ Irock:¥23700
  • barku MIRA RBR:¥24750
  • SALMING OT COMP:¥16720

 なんだかちょっとばっかし安い…?ってのはその通りで金属スタッドがない分価格は少し抑えられていると言えるでしょう。

 特にInov8やSalomonはAmazonや楽天での取り扱いがあるブランドなのでセールの時を狙ったりポイントを使ったりすることで定価よりもびっくりするくらい安く入手することができたりします。Salomonは公式ショップでも頻繁に値引き販売してますしね。

 定価という面でピン付きとピン無しの両者の違いを見てみるととても大きな差があるようには見えませんが、セールや割引といった恩恵を受けられるという点でピン付きは入手がしやすいと言えますね。

汎用性の違い

 汎用性ってどーゆーことー?となった方もいらっしゃるかと思いますが、ざっくりと言ってしまうと「ピン付きシューズはオリエン以外では使えない/使ってはいけない」ということです。

 そもそも日本で圧倒的なシェアを誇るInov8のピン無しシューズはトレラン用に開発されているものでオリエンテーリングでの使用は想定されていません。性能がちょうどオリエンテーリングに使いやすいから流用されているのです。つまり「トレラン→オリエン」と流用が効くシューズなら「オリエン→トレラン」と使い回しても問題がないわけですね。

路面への影響

 しかしピン付きのシューズはそうもいきません。頑丈な金属スタッドは強烈なグリップ力を生み出しますが、逆にそれは路面に激しく食い込んでいるということでもあります。そういったシューズで普通の登山をしたりロードを走ったりするとどうなるでしょうか?

 画像はとある山の木道。この画像を見て気がつくことはありませんか…?そうですね、木の板の表面に無数に穴が開いているのがわかります。これは何も虫が食べたとか元々こうだったというわけではありません。

 冬季に使用する登山用具に「アイゼン」というものがあります。着脱式の金属製滑り止めといえばわかりやすいでしょうか。それを使用し木道の上を歩くとこのように木道が損傷するというわけです。

 メジャールートじゃないけど花崗岩なので「万物相 in 芦屋ロックガーデン」

 またオリエンでは意識することが少ないかもしれませんが昨今の人気登山道はオーバーユースが度々問題になっています。通行する人の量が増える事で路面が踏み荒らされ土砂が流出してしまうという状況です。

 特に私が住む神戸からほど近い六甲山の西側は風化した花崗岩地質の場所も多く、所属する山岳会でも市から委託を受けてあれこれやったりしている感じ。

 そういった道の路面を保護するといった観点からオリエンテーリングの競技中はともかくとして、トレランや登山の時にピン付きシューズを使ってしまう事は決して良い事とは言えないと申し上げておきます。

ピン付き禁止のテレイン

JWOC2024 Bulletin4 より

 ならオリエンであれば無制限に使うことができるかと言われればそんな事もなく、世の中には「ピン付きシューズでの出走を認めないテレイン」が存在します。

 代表的なのはスプリント全般。まあちょっと考えたら分かることですがサッカースパイクのようなものを履いて公園内や街中を走り回ることが渉外で許されるかと言われれば…自明ですよね(笑)

 加えて一部のフォレストテレインでも使用が禁じられる場合があります。SNSで話題になった一件を例に出すとすれば、ICMR2023が開催された三河高原牧場でしょう。要項3が発行される段階になってピン付きの使用禁止が判明したことで、ピン付きしか持っていない皆さんがシューズ難民と化していたのは記憶に新しいですね。

ピン無しは無敵?

 というわけでピン付きの汎用性が低いと述べる理由を説明しました。逆に言えばピン無しのシューズはそういった懸念点が存在しないために全てのオリエンテーリングで使用することができます。

 また、トレランをするときのシューズとしても適しているのでロードでのラントレに飽きた人は山道を走るより実践的なトレーニングを積んでもいいかもしれません。足が受ける反動も不整地なので少ないですしなかなか悪くないものですよ。総合的な負荷が低いとは言ってませんが(笑)

メリット・デメリットを改めて

ピン付きピン無し
グリップ力強力十分
反動大きい小さい
入手性普通良い
価格¥25000程度〜¥20000程度
汎用性低い高い

 ざっとピン付きとピン無しの違いを表にして比べてみるとこのような感じになるでしょうか。

 「グリップ力」に関してはピン付きとピン無しの両者で極端な差は生まれないものの、濡れた倒木や岩に対する金属スタッドの効果は十分体感できるものと言えるでしょう。

 「反動」に関してはここまで言及していませんでしたがピン付きシューズは金属スタッドを搭載しているが故にアスファルト等からの反動を強く受けます。合宿で3日間テレインを走り回ろうものならそれなりの競技者でも疲労度の違いを感じるレベル。高い負荷にも耐えられるフィジカルが要求されます。

 「入手性」はピン付きシューズの取り扱いを行っているオンラインショップの普及で両者の差は小さくなりましたが、以前として店頭で入手しやすい点や試し履きが容易である点を加味してピン無しに軍配が上がります。

 「価格」は調べてみると案外定価に差はありませんでしたが割引やポイントといった要素が絡むとピン無しの場合は圧倒的な割引を受けられる場合があります。

 「汎用性」に関してはピン付きがある程度の範囲で制限を受ける一方で、ピン無しは全く制限を受けることなく使用できることから後者の方が高いと言えます。

結論:結局何を重視するの?

 とりあえず考えるのが面倒だーぱぱぱっと手軽に選びたいんだけど良い方法はないかな〜となった時は以下の流れに沿って選べば大丈夫です。

 なお私は一切合切責任は負いませんので最終的な判断はご自身の責任でお願いしますね。

一足目には?

 とりあえず今のところオリエンシューズ持っていないから何かしら用意したいんだけどどっちがいいのかな…?という場合は私は「ピン無し」をオススメします。

 え?でもピン付きの方がグリップ力が高くて滑りにくいんだよね、と思うかもしれませんがちょっと待ってください。ピン付きは確かにグリップ力が高いと言えますが決定的な差が生まれるのは倒木と岩に対してだけです。

 そもそも倒木はハッチを避けたり潜ったりすれば回避できます。また、日本に露岩や礫地が無数に存在するテレインはごくごく一握りです。そのほかの大部分においては両者に見て取れる違いはありません。

 一方でピン付きは「そもそも使えない」場合があります。貴方がピン付き一足しか持っていない状態でピン付き禁止のテレインを走ることになったら…?ランシューで走りますのん…?

 もしその場合でも走りたい…走らなきゃならない場合は結局ピン無しを購入する必要があります。結局買ってるやんけって話になります。

それ以外の場合

 逆手を取った話をすると、ピン無しのシューズをもう持っていますよ〜という場合やピン付きがぶっ壊れたので別を用意しないと〜という場合、あるいはシューズなんて何足でも帰るぜというお金持ちの方。安心してピン付きを買って大丈夫です。

 仮にピン付きが使えない場合でも手持ちのピン無しを使ったり新たに購入することでそもそもテレインを走れないという最悪の状況を考えずに走ることができます。もちろん金属スタッドによる高いグリップ力の恩恵も受けられますね。

好みで

 もちろんピン付きが至高という訳でもなく好みでピン無しの方が好きだというそこの貴方!迷いなくピン無しを選びましょう。

 ピン付きは反動がデカくて疲れる…とか走るときの違和感がすごい…とかそもそも足に合わない…とかなんかデザインが気に入らない…とか考えられる理由はたくさんあるかと思います。

 蛇足な進言かもしれませんが、海外テレインを走る時はピン付きを用意したほうがいいと思います。O-ringenやチェコの森で左足首を破壊された体験談をもとに。

おわりに

 久しぶりにまとまった解説的な記事を書いたので駄文になってしまった気がしなくもないですが…まあ及第点ということで大目に見てやってください(笑)

 私はつい先日海外遠征に行くまではピン付きとピン無しの違いを体感する場面がごく限られていたので、全然ピン無しでもええやん〜なんでピン付きってあるん?みたいな感じでした。

 が、いざイタリアやスウェーデンのテレインと対峙してみるとピン付きの強さが如何なく発揮される場合もきちんとあるんだなと実感した次第です。

 もちろん全ての場合でピン付きが優れているとは言いませんし、反動や汎用性の観点から新入生にいきなりオススメするといったことも避けるべきかなと思います。

 でもピン付きが輝く場面も確かに存在すると実感しているのでそれぞれの性質をよく知って自身の使い方や状況に合ったものを選択することをオススメいたします。どんなギアも結局はそうなんですけどね(笑)

 というわけで今回は「オリエンシューズ、ピン付きとピン無しどっちを選ぶべき?」というお題でした。皆さんのオリエンライフに少しばかり貢献できていたら筆者冥利に尽きます。

 それではまた〜👋

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