プロローグ
どうもどうも、polarisです。今回も元気に登山していきましょう。
さて本日登っていくのはタイトルの通り日本国内最高峰、富士山です。世界的にも稀に見る綺麗な円錐形で日本人に知らない人はおらず。世界的に見てもその美しさからMt.Fujiとして名が知られていますよね。今更わざわざ説明することなんか何もないわけです(笑)
ルートは少し変則的で富士宮から宝永山を経由し山頂へ到達。お鉢巡りをしたらそのまま御殿場ルートを一直線に駆け下っていくという予定です。
台風が接近しておりかつお盆の連休で混雑しそうですがこの機を逃すと2度と登らない気がしたので遠征の隙間時間に登りにいきましょう!
活動概要
活動記録
富士宮五合目〜宝永火口
おはようございます。時刻は午前8時になろうかというころ、富士宮口五合目へとやってきました。
始発のバスの時点でかなりの人が並んでおり富士山の人気を感じます。それにしても標高が標高なだけにかなり涼しいです。夏とは思えないくらい。
うねうね曲がりくねった富士山スカイラインを走っている時もバス車内から景色はチラチラ見えていましたが、流石の標高なだけにもうこの時点で眺望は抜群。
雲より高いところまでこんなにお手軽に来れてしまうとは、良いことなのか悪いことなのか。
3000m越えの登山は実は初めてなのでちょっと心配。今日は日帰りなのでちょい巻き気味に行きますから高山病にならないか心配なところ。
エネルギーと水分の補給、落ち着いた呼吸で何とか回避に努めますがこればっかりは運要素もデカいですからね。
樹木が生育できるのは富士山だとおよそ2400m付近まで。いわゆる森林限界ってやつですね。北アルプスとかとだいたい同じくらいです。
そのため五合目からでも山頂が遥か上の方に聳え立っているのが確認できます。ひたすらこれから登りなのだと再認識させられます(笑)
六合目までは富士宮ルートと同じ登山道を歩きます。連休初日、お盆休みで来週初めに台風接近ということもあってかなりの人出です。
追い抜くためにペースを上げると結構息苦しい。高山病にこそなりませんがこの標高でもなんだかんだ約0.75気圧ですからね。
それにしたって眺望が尋常ではないくらいに良いです。静岡市街を通り越して御前崎まで見えています。空も青いし最高だね。
ブルドーザーも元気に上の山小屋へ荷物を運んでいました。アレがあって初めて成り立つのが富士登山ですから感謝しないと。
六合目の山小屋で宝永山に向かう登山道に分岐すると人の数が明らかに減少。山小屋の前とかすごい人だかりでしたからね。
それでも普通の山よりは人がたくさんですれ違い・追い抜きには一層気を遣います。
宝永火口〜宝永山
富士市と御殿場市の市境となっている尾根を乗り越えると宝永噴火の火口が姿を表します。
写真だと伝わりにくいですが圧倒的なスケール感です。なんてったって正面の壁の高さは240m、そこら辺の高層ビルくらいなら一本建っちゃうくらいの高さですから。
緩やかな下り坂を降って宝永火口の最底部へ。地表を這うように生育する草が一面に見られるくらいで木々の気配はありません。
なのに羽虫がいくらか飛んでいてなかなかしぶとい奴らだなぁと思いつつ休み休み登っていきます。
この宝永山へ至る登山道なのですが、実はかなり斜度がある上に足場が不安定な砂礫が大半なんですよね。
おかげで踏み込んでも半分くらいずり落ちてしまうので全然進みません。降ってくる人は砂埃を巻き上げながら軽快に降ってくるのでちょっと羨ましい…
火口の遥か上の方には岩崖が張り出してきておりここから時々落石があるのだとか。確かに如何にもって感じの様子ですしね。
自分含め富士山登る人の多くがヘルメットをつけていませんがよく考えたら落石から身を隠すところの少ない場所を登っているのですからだいぶ異質といえば異質ですよね。
長い登りをようやく終えて馬の背に出ると一気に風が強く吹きつけて来ました。風上が東側だったので先ほどまでは尾根に遮られていたわけです。
久しぶりに雲より高い位置に生身で来たので気分が良い良い。山頂まではまだまだ登りが続きますが景色から元気をもらいます。
この先にあるのが宝永山ですがまるで空に向かって張り出すかのようにも見えます。
冬富士に登るのはしばらく難しそうですが冬の宝永山なら何とか登れたりするかな…?
稜線を越えたので東側の眺望も開けます。主に自衛隊の演習場があるエリアなはずなので気軽にいくのは難しいでしょうけどオリエンとかやったら楽しそうだな〜
それに完全に晴れ渡っている訳ではなく所々雲がかかっているのが逆にいい。影が地表に落ちて色の濃淡を作り出してくれます。
宝永山〜富士山頂
0828、宝永山。これから登っていく富士山の様子です。んんん〜緑が全くありませんね〜
山頂までの距離感もそうですが宝永火口の大きさというか荒々しさというか。スケール感の大きさに圧倒され続けています。
宝永山から御殿場ルートの登り登山道まで斜面をトラバースするように進みます。
そうもこのルート「プリンスルート」と名付けられているようで、その名の通り皇太子が登ったからなんだとか?もうちょっとネーミングセンスなんとかなりませんかね。
御殿場ルートの登山道に合流したらいよいよ本格的な登りが続く登山道が始まります。日差しは強烈ですが気温と風のおかげでそこまで暑くはない。
ここから先山頂まで屈強な外人さんの一団がおり隙を見てスススッと前に進んでいきます。
先ほど緑がほとんど見えないともうしげましたが、このような背丈の低いものだとまだ少しだけ生息しています。
冬にはマイナス数十度にまで下がり猛烈な風で雪が氷となる環境でよくぞ生存していられるものです。生命ってすごい。
0925、7合4勺に到着。今日は山の日なので日の丸が高々と掲げられていました。
人出もなかなかに多く山小屋の前のベンチは全て埋まってしまうくらい。休憩する場所を見つけるのも一苦労な状態です。
お隣の7合5勺は割とまだ休憩できそうなスペースが残っていたのでこちらで休憩にします。
持参したペットボトルに水を継ぎ足し…ていたら危うく膝からペットボトルがすっぽ抜けそうに。やばい!と思って咄嗟に足に力を加えてしまいペットボトルから水を吹き出させてしまいました。ビシャビシャよぉこれが。
時々山小屋が現れたりブル道と交差したりと若干の変化はありますがひたすら無限に続くつづら折りが基本なのでだんだん飽きてきます。
そういう時はふと後ろを振り返ってみると…いつでも素晴らしい景色が目に飛び込んできます。
8合目を過ぎるとつづら折りが一旦終わり富士宮ルートと尾根一本挟んだ位置まで接近していきます。まあ、尾根一本のスケールがめっちゃでかいんですが()
屈強な外国人ニキ達も標高と疲労でかなりお疲れの様子。あんましガチムチだと持ち上げるのが大変なのよね。
だんだん一番上の縁の部分が近づいて来たのを感じます。相変わらずひたすらのつづら折りが続きますが()
そこらへんに転がっている石の大きさもだんだんと大きくなり人の半身から人一人分あるくらいまで。火口に近づいていることを感じさせます。
尾根を越えた向こう側(南斜面)からはもくもくと雲が湧き上がってくるのが確認できます。
六甲山でも夏はお昼に近づくと南から雲が迫り出してくるのが定番となっていますが、それより遥かな高峰でも同じことが起きるんですね。
そして富士宮ルートの山小屋が尾根を挟んで見渡せるようになってくるともうすぐ富士山の山頂です。
見えている一番高いところも随分近くになっています。あと一踏ん張りです!
お鉢巡り・剣ヶ峰
1041、浅間神社奥宮の鳥居をくぐり富士山頂に到着です。さすがにずっとつづら折りで飽きていましたがこうやって頂上に到達すると達成感はありますね。
ここで本格的な登りの登山道は終了し一般的にはお鉢巡りと言われる火口を一周する登山道に接続します。
富士山の火口は約250mほど落ち込んでおり最低点の標高は3535mとなっています。
岩壁は荒々しい岩場でもし万が一にでも落ちてしまったら助からないだろうなということを予見させます。
富士山の山頂には着きましたが最高点はもう少しだけ先。いわゆる「剣ヶ峰」が日本で最も高い3776mの標高を誇る場所ですね。
最後の最後にずるずる滑る岩場ですが意地で登ります。ちょっと踏ん張ったら太ももが攣りそうになるくらいです(笑)
1052、日本で一番に標高の高い場所「富士山剣ヶ峰」に到着です!やったぜ!
今回は珍しく自分の写真を撮ってもらいました。流石に記念に…という訳ではなく3000m峰に登頂したという証明のためです。なんか背景も相まって合成感が否めませんが…(笑)
写真を撮ったら用済みなのでお鉢巡りにでも行きましょう。走ると流石にこの標高なのですぐ息があがって頭痛がしてきます。
しかし、これぞまさに「天空の縦走路」ですね。日本でできる峰から峰への縦走ならここが最も天空に近いという訳です。
まばらに雲が出て来てしまっていますが天気がいいことには変わりありません。
遥か下のほうには河口湖周辺の街並みと山々が見えています。そういえば昨年の全日本大会はあの辺りでやりましたよね…懐かしい。
敷居が低めの富士山ですが日本最高の頂を持つ高峰であることに変わりはなく落ちたらただじゃ済まねぇなみたいなところは随所にある印象。
そういえば昔に配信者が冬富士で滑落したのもどこかこの辺りだったっけ?覚えてないけど。
富士山頂〜宝永山
山頂にあまり長時間いてもやることは何もないのでぐるっと回ったらそのまま下山モードに入ります。
まだまだ昼下がりといった時間帯なのでガンガン登ってくる人がいるのでうまくすれ違いつつ降りていきます。
なんかこの雰囲気どこかで感じたことあるような…としばし考えていると思い出しました。伊吹山とそっくりです。
ひたすら登りの代わりに降りは素晴らしい眺望を眺めながら降っていくだけ。既視感の正体がわかり思わず声が出そうになりました(笑)
同じ景色ばっかり見えているのでナレーションにだんだん困ってくるのですが富士の裾野って本当に広いんですね。
御殿場ルートの登山口も既にちゃっかり見えちゃってたりもします。雲が湧き上がってくる前にさっさと下山しましょう。
7合5勺の砂走館でラーメンとコーラを注文。下山したあとバスまで時間があると暇なのでここで時間を潰します。
食べながら景色を見ようと思っていたのですがもくもくと雲が競り上がってきて半分くらい覆い隠されてしまいました。悲しい…
7合目までは登山道も下山道も同じでしたがここから下山道は「大砂走り」と呼ばれる区間に入ります。
その名の通り大部分が柔らかい砂地で覆われた急傾斜の道で踵からうまく着地することでもの凄い速度で降ることができるのです(語彙力)
6合目で一旦宝永山の方に寄り道。いつの間にか東側からも雲が湧いて出てきて宝永山へ向かう馬の背を乗り越えて南側に流れ込んでいきます。
雨が降る感じの雲ではないですが雲は雲なので湿気がすごい。加えて風も強烈に吹いて来たので半袖ではうっすら寒いくらいです。
ふと宝永火口を見ると東側から尾根を越えて流れ込んだ風と雲が渦を巻いているのがわかります。
こんなにはっきり分かる規模の空気の動きはなかなかみる機会がないのでとても新鮮。でも雨降ってきたりしないかな…
大砂走り
宝永山はほどほどに再び大砂走りを駆け下り始めます。
周囲は一面が黒色の砂に覆われた斜面でさながら別の惑星のよう。青空と雲と地面と3色が入り混じって大変。
雲の層を抜けて下界に入ると再び眺望が良くなります。
遥か遠くに見える地表に向かって駆け下っていく感じは他ではなかなか味わえないものです。
北側へと目をやると山中湖が見えます。富士五湖で最も高いところにある湖ですが当然我々の方が上な訳で。
山中湖の南側の平地の標高を見るといかに山々が山中湖の湛える水を支えているかがよく分かります。
だんだんと標高を下げていくにつれて真っ黒だった砂の大地に緑色の生命力が強い下草類が生えてくるようになりました。
適当な大きさの植物をCPにしてオリエンテーリングがやりたくなってくるなぁ。
2合目5勺をすぎたあたりで後ろを振り返ると富士山と宝永山が仲良く姿を見えせているではありませんか。
よく考えたらさっきまであの1000m以上も高いところにいたわけで、かなりとんでもない量の下山量です(笑)
大砂走りの砂地は新5合目から7合目までひたすらずーっと続いています。細かい砂礫が恒星の大部分を占めているので靴の中がジャリジャリになります。
でもとんでもない速さで走って降ることができるのはなかなかに楽しいので距離は長いですがオススメです¥。
絶景に見惚れたりしながら休み休み下山し到着したのは1415、ここで御殿場行きの路線バスを待ちます。ちょっくら時間を潰したつもりですがそんなことはなかった…
あとは雲の若干かかった富士山をのんびり眺めてバスで御殿場駅まで出たら試合終了です。
お疲れ様でした〜
エピローグ
富士山は登る山じゃない、見る山だと良く言われますし自分もそう思っていますが登ってみると案外良いものです。特に景色は抜群なので一回くらいは登っても良いんじゃないでしょうか。
まあ、登山としてはただひたすら登るだけで何の面白みもないので以後登ることはトレーニング意外ではないと思いますがね()
比較的健脚である程度高山病への耐性があるならわざわざ山小屋に泊まる必要もない程度のコースタイムなので天候と季節さえ選べば十分日帰り可能です。
今度登る時はおそらく0mから登ることになるのかな〜とか思ったり。しばらくオリエンテーリングで忙しくなるのでまた来年ですかね。
それではまた〜👋
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