【アナリシス】全日本ミドル2022 M20A

2023アナリシス

はじめに

 今回は「アナリシス」ということでわかる人にはわかるものを書いていきます。

 端的に説明すると自分自身のレースを振り返って反省点や問題点を洗い出し、次の技術の向上に繋げていくためのセルフ分析レポートといった感じのもの…だそうです。

 折角なら公開した方がつよつよな人からアドバイスもらえる可能性上がるかも?という単純な思考でここに書いてみます。

大会情報・成績

  • 日時:2022/10/8(土)
  • 大会:全日本ミドル&ロングオリエンテーリング選手権大会 ミドルディスタンス競技部門
  • 出走クラス:M20A(25min/2.5km/90m↑)
  • 成績:準優勝/49 25’07(巡航109.9/ミス率12.1)

目標

 オリエンテーリングを始めてはや半年。希望が丘でツボったり、霊山でツボったり、勢子辻でツボったりしながらもオリエンテーリングの魅力に取り憑かれてしまったようで、はるばる神戸から富士山の麓まで来てしまいました(公共交通で)。

 折角来たのですから楽しまなきゃ勿体無い!強い先輩方やエリートクラスの同期とは直接戦うことはできませんが、だからこそ目指すはM20A入賞!やってやりますよ!

レッグ毎分析

△→1

  • ラップタイム:2’32
  • 積算タイム:2’32
  • 相対値:124
  • ミスタイム:0’17
  • レッグ順位:7
  • 積算順位:7

P:道を走っていった先の突き当たりにある高い柵と同じ方向に真っ直ぐ直進

D:スタート直後は落ち着いて地図を読むために歩きがちなのですが周囲が皆走っているので僕も追走。スタートフラッグからみんなガンガン森に入って行き釣られそうになりましたが、落ち着いて柵まで走ります。思ってたよりも少し柵が遠くにあって途中地図を止まって見てしまいました。柵についてからはコンパスを頼りに直進し1ポに到着。

A:流石にでかいオープンと2本柵は見落としようがないのでもう少し道を走りきっても良かったかもしれません。スタートフラッグから森に入っていくと隣ポ祭り、地形もなだらかでリロケも難しかったそうなので柵を頼りにする判断は間違ってなかった。直進はほぼ完璧(ちょっと左に逸れた)にできたのでヨシ!

1→2

  • ラップタイム:1’24
  • 積算タイム:3’56
  • 相対値:156
  • ミスタイム:0’25
  • レッグ順位:19
  • 積算順位:7

P:コンパス頼りに直進

D:1ポを脱出したときに足元の状態を見て右に逸れ始めたため途中で左に修正。危うく行き過ぎかけるところでしたが、周囲を見回していると2ポを視認できたので運よく到達。どこかの誰かとチェイスしてた。

A:あまり満足にナビゲーションできなかったレッグ。関西テレインとは違って地形が全く見えない(微地形に弱い人です)のでコンパスと幾らかの植生に頼るしかない。一気に逸れすぎることなく振り戻せたところまでは良かったが幅が大きすぎて危うく飛んでいくところでした。

2→3

  • ラップタイム:3’35
  • 積算タイム:7’31
  • 相対値:112
  • ミスタイム:0’04
  • レッグ順位:5
  • 積算順位:2

P:直進のち道でリロケ、のち沢と尾根を見てリロケしてアタック

D:道に乗っていくことも考えましたが道がうねうねしているので脳死で直進(道に乗ってもどうせ走らない)。いい感じに道と交差した後も引き続き直進し続け、右の藪沢と左手の北向き尾根で進行方向を変え3ポにアタック。ここでもさっきの人とチェイスしてました。

A:微地形の時は直進を決めるという覚悟で望んでいたので脳死で直進をプランに。普通に道に乗って走る方が速かったかな…と若干の後悔はありますが結果としてはこの時点で2位まで順位を上げているのでこれで良かった気もします。直進自体はかなり上手く決まったのでヨシ!

3→4

  • ラップタイム:4’05
  • 積算タイム:11’36
  • 相対値:102
  • ミスタイム:-0’18
  • レッグ順位:2
  • 積算順位:1

P:直進して小径に乗ったら救護所を目印に道に入ってうねうねパンチ

D:ピンポイントで小径に直進するのでかなりヒヤヒヤしながら進み窪地に入ったところで道らしきものを発見。進んでいくと先輩がいたので安心して走ります。右手に救護所を見ながら道を乗り換えて曲がりから進行左側に逸れて真っ直ぐ。最後は足元の都合でグネグネしましたが無事視認できで4ポ到着です。

A:夏京振り返りのzoomでwsdさんが小径や切り通しにピンポイントで乗るプランは危険とおっしゃっていましたが無視して直進(無視するな)。最悪左右にそれても太い道でリロケできると考え実行。結果的に杞憂で確実に道に乗れてヨシ!道の分岐を進むのは登山譲りの能力で得意なので問題なし。最後のアタックは小径なのかすごく怪しい場所を進み礫地に到達したところで逸れかかっていたので危なかった。でもこれ以外のアタック方法を思いつかない。

4→5

  • ラップタイム:1’20
  • 積算タイム:12’56
  • 相対値:109
  • ミスタイム:-0’01
  • レッグ順位:4
  • 積算順位:1

P:直進

D:直進

A:ほぼ完璧な直進を決めました。短いレッグなので外さないとは思っていましたが外した時のことももう少し考えておいた方がよかったかな。でも誰かが自分を信じられないヤツはなんとかかんとか…

5→6

  • ラップタイム:2’37
  • 積算タイム:15’33
  • 相対値:119
  • ミスタイム:0’12
  • レッグ順位:7
  • 積算順位:1

P:直進して太い道に出てこい薮を目印に直進。

D:道に乗ると遠回りになるので直進して当てることに。結果うまく行って正面に藪を視認したので北側を回り込んで崖の下側からアタック。

A:直進だけに頼りすぎな気はしますが左右どちらに逸れても道には当たるのでリロケ可能。実際うまくいったのでヨシ!アタックも藪と崖を目印にする以外思いつかない…

6→7

  • ラップタイム:2’22
  • 積算タイム:17’55
  • 相対値:129
  • ミスタイム:0’21
  • レッグ順位:10
  • 積算順位:2

P:道に出て分岐を進み道の曲がり手前で進行右手に逸れてハッチをかき分け7ポへ

D:6ポが崖についていたので回り込んで直進開始。目印の分岐にピンポイントで当てたので真っ直ぐ走る。道の曲がりが見えてからと思っていたけど通り過ぎないか不安になって少し早めに道を外れてしまい逡巡、少しタイムロス。

A:短い区間なので直進はOK。アタックの目安を曲がりに設定していたのに焦ってハッチを進んでしまったのがロスかな。

7→8

  • ラップタイム:4’18
  • 積算タイム:22’13
  • 相対値:165
  • ミスタイム:1’26
  • レッグ順位:27
  • 積算順位:2

P:直進

D:先ほどの道に戻って曲がりから直進を開始。途中まで進行方向は完璧だったがハッチ(背丈を超える笹)で距離感を完全に失い現ロス(目印を設定していなかった)。迷ったら直ぐに確実に居場所がわかるところへ行くのが最善なので道に一度脱出。再び直進し始めズレていたが視認できたのでなんとか辿り着けた。

A:そのまま直進を続けていれば9ポに当たっていたと思われるだけに残念。自分を信じきれなかった。また、正面に顕著な細い尾根が見えているのに気づけなかったのは失態。微地形だからと地図を読むのをサボりすぎてしまった。

8→9

  • ラップタイム:0’53
  • 積算タイム:23’06
  • 相対値:115
  • ミスタイム:0’02
  • レッグ順位:9
  • 積算順位:2

P:道に出て走る

D:道に出て走った。

A:最短距離で道に脱出して走る。ラスポの位置は行くときに分かっていたので迷う要素なし。

9→◎

  • ラップタイム:2’01
  • 積算タイム:25’07
  • 相対値:125
  • ミスタイム:0’15
  • レッグ順位:18
  • 積算順位:2

P:走る

D:走る

A:本当にただ走るだけだがあまりにも長くて心が折れそうになった。流石に鬼畜ですよこれはぁ。最後の最後に力を振り絞るのは苦手です。

反省点

地形を見よう

 今回のテレインは以前夏京で走った勢子辻に似た微地形が主体となったテレインだと聞いていたのでかなり警戒していました(ミスタイム23分を叩き出したので)。

 そこで微地形を解決する手段として今回の全日本では「直進に頼る」ことにし、結果的にはどのレッグでもかなり正確に直進を当てることができましたが、逆にコンパスに頼りすぎて地形を見ていませんでした。

 特に7→8で地形を見てリロケできればさらにタイム短縮につなげることができたのではないかと思います。

走れる体力をつけよう

 普段の大会では走るのが嫌いなこともあって走りやすい道でも積極的に走ろうとすることはありませんでしたが、今回の大会では上位を目指すべく走れる限りは走ろうとしました。

 しかしながら9→◎のレッグ別順位は18位と大きく差をつけられており体力の少なさを感じます。

 ナビゲーション力はクラス相応にはあると思うのでそれに見合うだけの体力を身につけることはこれからさらに上位を目指す上で必要になります。

統計情報

総合ラップ分析

 各レッグのラップを俯瞰してみると各々のレッグは必ずしも速くはないのがわかる。ミスをし続けないで安定して走れたのが今回の好順位の要因だろう。

 少し意外だったのが巡航速度、109.9とフォレストなのに110を切っており周囲がツボりまくっているのがわかる。

 ミス率は12.1%とかなり低く抑えている。エリートですら慣れない(礫地という要素もあったが)ミス多発のテレインでこれだけうまく走れたのは喜ばしい。

レッグ分析

 https://mulka2.com/lapcenter/lapcombat2/split-list.jsp?event=7248&file=1&class=13&content=analysis

 写真はあまりにも名前の載っている部分が多すぎたので掲載しないでおきます。

 難易度の高いレッグでは上位にきてますがそれ以外の簡単なレッグでは下位に沈んでいることからも体力のなさが露呈。4月からずっと感じていることですが改めて自分は走力がないなと。

チャート分析

レッグ上位平均相対

ラップセンターより引用、上位5名を抜粋

 チャートを見ると現状の課題点がよくわかります。

 2→5にかけては相対的に速くグラフの傾斜も急になっているが5→◎にかけて徐々に傾斜は緩くなりnkmr先輩に抜かされています。

 また、他の3位、4位の人のグラフを見ても急傾斜となっていることから自身の絶対的な総力が足りていないことを窺わせます。

巡航速度・ミス率

ラップセンターより引用

 ミス率は1位、巡航速度は5位です。

 何度見てもこのテレインでこれだけミス率を低く抑えることができたのは嬉しいですね。

 巡航上げなきゃ…

感想

 長い長い大学生の夏休みを終えた直後の遠征、しかも大きな大会ときたのでだいぶ緊張しましたね。

 今考えると当日の朝に河口湖に寄った時にマスカットが超激安(5房相当で2200円)で販売していたので、買って差し入れにしたのはだいぶとち狂ってる気がしますね(笑)

 さて、大会に関する感想ですが本当にとてもとても楽しいテレインでした。M20Aクラスは北西部の地獄の礫地地帯に入らなかったというのもあるとは思いますが、今までのオリエンの中で一番うまく行ったのが今回のミドルだったんじゃないかなと思います。

 体力ではどうしても劣ってしまうけど、正確なナビゲーションでしっかりミス率を抑えて勝つという「自分らしい」戦い方ができた気がします。

 7→8だけが唯一の心残りと言っても過言ではないですね。最後まで自分を信じていれば…

 M20Aでの順位もそうですが直進という今後活かせそうな自分の強みと走りきれない体力という弱みを改めて確認することができたというのは大きな収穫なんじゃないかなと思います。逆に言えば5月にわかっていたことが未だに未解決ということではありますが…

 とにかく、自分自身が楽しいと思えるオリエンをすることができていたのが最も良かったんじゃないかなと。月並みな感想ですが。

 心残りといえば翌日は雨予報だったので結局観光は諦めてしまいました…またリベンジしないと。

 次の大規模な大会といえばインカレ…また随分と遠いテレインですが頑張ります!

 それでは今回はここらへんで。

神大OLK 横江明弘

諸情報

引用元

 使用地図:富士天神山

 記録・分析:Lap Center

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