【登山】僕の登山の「ミス」選集 その②

登山情報

はじめに

 どうもどうも、polarisです。

 今回は前回に引き続き「ミス選集」シリーズということで、また恥晒しをやっていこうと思います。

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 単に「ミス」と一言に言っても大から小まであります。ちょびっと石に躓いて転びかけたものから、遭難や事故まであと一歩というような危険な事例まで様々です。

 また、どれだけ気を付けていてもちょっとしたことでミスを犯してしまうものです。

 そこで今回は今までの登山の中で起きた?あるいは発見した「危険な出来事」を集めてみました。

 恥ずかしい話ですし参考になるかどうか未知数ではありますが、是非ご一読いただき今後の楽しい山ライフに役立てていただければなと思い書いている次第であります。

 ちなみに「その①」はこちらになります。併せてご覧ください。

ゲリラ豪雨の鉢伏山

活動記録

ミスの事例

 いい加減低山ばかりの登山ライフに飽きが来ていた僕。もちろん低山が楽しくないわけでは全くありませんがやっぱりもっと高い山に登りたいと思うのが山屋の性なのか、あるいは馬鹿と猿は高いところが好きなのか。

 親父に頼んで氷ノ山の麓まで連れて行ってもらい初の1000m越えの兵庫県最高峰「氷ノ山」に来たわけであります。

 特にこれと言って難しかったり危険だったりする箇所もなく比較的まったりとした山歩きを楽しんでいました。めちゃくちゃ暑かったですが(笑)

 早朝に福定親水公園を出発し氷ノ山・赤倉山と進み、お昼頃に鉢伏山に到着して昼食を食べていました。

 そんな矢先に天気は一変、空を分厚い雲が覆い今にも雨が降り出しそうな雰囲気。流石にこれはまずいと直感で感じ急いで下山の準備を始めます。

 間に合ったのか、間に合わなかったのか、なんとか雨が本格的に降り出す前には撤収を完了し雨具も装着。扇ノ山や日本海の方から稜線を越えて湧き上がってくる雲から必死に距離を取ります。

 結局逃げ切ることなど到底できず、土砂降りで体を叩きつける大粒の雨に悲壮感を漂わせながら下山したのです。

 唯一の救いは雨が降り始めたのが開けた稜線上を進んでいる時ではなく、樹林帯の中の林道を降っている時だったことでしょう。急激に降った雨でアスファルトが水浸しになり革の様相を呈していたのを今でもはっきりと覚えています。

ミスの考察

 これだけを見れば特になんの変哲もない登山。ただゲリラ豪雨に遭遇しきちんと装備を使用して遭難することなく下山した、ただこれだけのことのようにも思えます。

 が、これには実は裏がありまして…

 これは急遽下山を始める約30分前の画像なのですが、この人鳥取県側で雨が降ってきているの観察しているんですよね。

 画面中央付近の雲と稜線の間にある白っぽいもやはまさにゲリラ豪雨による水煙でしょう。馬鹿なのかなんなのか知りませんが随分と人ごとのように振る舞っています。

原因その①:慢心

 ここまでくればもはや言うまでもない「慢心」。

 自分のいるところでは降らないだろうという謎の自信と思い込みのお陰で、降られる前に下山できたものをわざわざ雨具を出して雨に降られながら下山という苦行になりました。

 こんなキャンパーみたく椅子出してのうのうと飯食ってる場合じゃないんすよ…全く…

 あえて今回の山行におけるミスに意味を見出すとしたら雨具の着用とその実運用の経験ができたということです。ヤバいと気付いてからの撤収と雨具の着用は滞ることなくスムーズに行えました。雨具の着用も問題なく自身の体は濡れずに済みました。

 現在も第一線で活躍しているmont-bellの「グラナイトパック40」の完璧な防水性を見ることができたのも収穫の一つと言えます。

 それを加味しても過失が大きすぎますがね。湧いた雨雲が偶然雷雲ではなかったというだけで、仮に雷雲が発生していた場合遮るもののないハチ高原の、しかも一番高いところにいるなど自殺行為もいいところです。

原因その②:天候の急変

 理由というほどのことなのか、当たり前のことなので原因としてわざわざ書くほどのことか迷いましたが、この見出しの項目が一つだけだといささか寂しい感じがしたので書いておきます。

 というのも当日の天気予報はガッツリと「晴れ」でございまして、道中でも雨の気配なんて微塵もなかったんですよね。

 活動記録のサムネイルも然り他の画像もみていただけるとわかりますが終盤以外は本当に穏やかな天気でした。気温以外はね。

 こんな感じの長閑な天候に慣れたところからのあの大雨だったので「まさかwww降るわけないっしょwww」という思考になってしまったのかもしれません。

 しかし、以前にも同じように土砂降りのゲリラ豪雨に遭遇したことは普通にありまして…

 ひと月ほど前に六甲全山縦走をした時のお話なのですが、30kmを越えたあたりで雷雨に遭遇して引き返しているんですよね。

 その日も特段天候が終始悪かったかというと…全然晴れてはいませんでしたがそうでもないので、あの日の経験というか前例が活かせなかったのはひと故に残念でなりません。

ミスの総評

 こんな感じで油断しまくった挙句に土砂降りの中を下山したお話でした。

 いま思えば雷が発生していなかったのは相当に運が良かった気がします。今年は北アルプスに登ろうかなと考えているので一層強く雷や急な天候の変化に注意しておきたいです。

 この件は以上になります。

迷いまくりの芦屋地獄谷

活動記録

ミスの事例

 さてさて、お次はまたまた六甲山でのお話になります。

 この日は珍しくソロではなく、友人2人と計3人で芦屋ロックガーデンの軽いバリエーションコースである「芦屋地獄谷」に入りました。

 この地獄谷に限らず芦屋の山手にある芦屋ロックガーデンはクライミングや奇岩郡で有名であり、個性的な名前を付けられた様々な岩があります。

 そんな魅力的な芦屋ロックガーデンでございますがバリエーションルート…というほどの難易度ではないのでベテランの皆様からすれば大したことないかもしれませんが、一般的な登山道として表記されていないことからバリエーションルートと呼ばせていただきます。

 さて、こちらが芦屋地獄谷の入り口。一見塞がっているかのように見えなくもないですが左側の斜面を無理やり登って川沿いに遡っていきます。

 流石に一般ルートとは雰囲気が全く違い道も全体的に不明瞭ですし危険がち。

 谷底には複数の滝があり沢登りをすることもできるという話を聞いたこともありますが、我々はそのような装備も知識も生憎持ち合わせていないので各所で急斜面を高巻きしていきます。

 いくつかの滝を越えとある堰堤を越えたあたりで谷から離れ北西に進路を取ります。

 しかしここからが問題でした。谷から離脱するポイントを間違えてしまったようです。ですので灌木を無理やり引きちぎりながら突破し花崗岩の岩棚にたどり着きます。

 ひとまず少し小高いところに登って周囲を見渡してみます。

 そこには今まで見たこともないような不思議な光景が広がっていました。風雨の侵食を受けた花崗岩の奇妙な形とそこに生えた木々の数々。

 まあそれは置いておいて、いまいち明確に進むべきルートがわかりません。というのもこの辺りはクライマーの皆様が登りたい岩に登るために様々な小径を切り開いているために、恐ろしいほどにあちこちに道が続いています。

 周囲の景色も高いところでこそ見晴らしは良いですが、登ってみないと周囲の状況も確認できないほど木々が生えていたり、崖の間のわずかな隙間を進んで行ったりとやはり一般登山道とは違っています。

 そんなこんなでルートもよくわからず半ば遭難気味になり右往左往しながら度々少し高い岩に登ったりとを繰り返し少しずつ風吹岩の方に進んでいきます。

 こうして振り返ってみると奇岩のい数々と芦屋や西宮の市街地、はるか先には生駒山地や金剛山地を見渡すことができました。

 結局地獄谷に入ってから1時間半ほど、たった600mかそこらの区間を進むのに膨大な時間を割いてなんとか万物相に到着。

 ここまで来ればすぐそばに一般登山道があるのでそこまで登り返しなんとか見慣れた道に復帰。あとは岡本駅に普通に下山しましたとさ。

ミスの考察

原因その①:知識・経験不足

 さて、初のバリエーションルートで盛大に迷いまくってかなり焦っていたわけですが、理由の一つとしては「知識・経験不足」というのが挙げられるでしょう。

 ここでいう「経験」というのは主に「ルートファインディング能力」の不足のことです。

 例えば地獄谷の谷底から這い上がる時なんかに灌木帯を無理やり突破して腕に引っ掻き傷をつけながら登りましたが、少し進んでみると右手から合流してくるまだまともな道があったりだとか。

 写真こそありませんが危険な岩場を巻く道があるのに無理やり登って進んだりだとか。

 一般登山道のぬるま湯に浸り続けていた結果、初級のバリエーションルートにあえなく叩きのめされることになりました。

 また、今回行くコースについての「情報」が全く足りていなかったというのが「知識」の面での不足と言えるでしょう。

 芦屋地獄谷については様々な有志の方がルートの地図を作ってくださっていたり、あるいはブログ記事などで詳しく解説してくださっているなど、情報そのものはネット上を探せば溢れているのにそれをもっと詳しく探したりはしませんでした。

 その結果直感というか、危ない橋を何度も渡りながら突き進むこととなり結果的には万物層まで辿り着いてことなきを得ましたが遭難未遂と言っても差し支えないくらいには迷っていたかと思われます。

原因その②:時間

 はて、なんのことか?とお思いかもしれませんが、実はこの日ロックガーデンに入ったのはなんと正午もとっくに過ぎた1420でした。

出典:YAMAP

 

 YAMAPの記録を見てみるとこんな感じでございます。

 行き慣れた普通の登山道に行くならまだしも、行ったことが一度もなく、しかも今までの登山の中で一番難易度的には高いであろうと思われるコースに日没が近くなる昼過ぎに入山しているのはもはや自ら「遭難したい」と言っているようなものです。

 仮に同じように迷っていたとしても早朝に出発していたのなら、行動に大きな制限のかかってくる夕暮れ時から夜にかけての時間まで幾分か多くの猶予があったはずなので、もっと精神的な余裕を持ってルートを探したりすることができたはずです。

 日没が近いことでここまで焦るのかという危険でしたが大きな経験にはなりました。

 まあこれ以後にナイトハイクやらオーバーナイトやらをやっているので経験になっただけでいかせているかは微妙ですが。

ミスの総評

 こんな感じで散々な経験をしたのが僕の初のバリエーションルートの経験です。「皆行ってるし3人いれば大丈夫だろう」と割と高を括っていましたが想像以上にハードでございました。

 ルートの難易度・経験値・時間の3要素が合わさってなおさら危ない状態へと突っ走っていった感があるので、事前のコース調べと早出早着は心がけるに越したことはありません。

 経験値は…山に登ってつけるしかないですね。

 結局この後1年以上芦屋地獄谷には足を踏み入れておらず、どんな風景だったのかは今や遠い記憶の中に埋もれてしまっています。

 復習のためにも今一度行ってみないと…

 万物相はロックガーデン中央嶺から容易にアクセスできる見どころポイントなのでオススメです。

限界オーバーナイト年越し登山

活動記録

ミスの事例

 さて、3件目に参りましょう。

 2020年も大詰め、来年は受験勉強で忙しくなるんだろうなぁ…と漠然と悲しくなりながら山に気晴らしにいきます。

 行き先はもちろん六甲山。ではありますが積雪により環境はいつもとは全く違う雪景色。こちらの画像は菊水山の頂上付近の登山道の様子です。

 こちらは再度公園。平坦な箇所にこそ雪は残っていませんが日陰になるような場所や斜面では雪がちらほら見えている他、可愛らしい雪だるまが3体ベンチの上に鎮座しています。

 この日の予定は六甲全山縦走をしつつ初日の出を六甲最高峰で見ようというもの。

 そのため須磨浦公園の出発時刻は10時ほどとかなり遅め。計画通りとはいえやはり沈んでいく夕日には少し心細さを感じます。

 日没直前に摩耶山の天狗道を歩いていたわけですが、あろうことかアイゼンを持参しておりません。

 できるだけ荷物を軽くしたいがために10本爪の軽アイゼンはうちに置いてきました。そんな中で絶妙に滑りやすい登山道を必死に滑らないように足を運び登っていきます。

 天狗道には何箇所か岩場がありその一部にも雪や氷が散見されましたが、滑りやすい登山道を登るのと降るのとではやはり登りの方がまだマシだということでひとまず摩耶山まで行くことにします。

 流石にこのままアイゼン持たずに進む勇気はなく一度家まで帰ってアイゼンを取りに行くことに。

 その時の摩耶ロープウェイの駅で気温は-3℃、風も吹いており体感温度はもう少し低かったでしょうか。

 その後、掬星台で2021年を迎え六甲最高峰方面に向けて行動開始。

 掬星台から車道に出る階段はガッチガチに凍りついていて登りならまだしもこれをノーアイゼンで下る勇気は僕にはありません。

 年越しのグループ客や摩耶山天上寺にいらっしゃる一般客の方も大勢いらっしゃいましたがよくこれを普通のスニーカーで降れるものです。

 3時間ほど歩き続けてガーデンテラス付近に到着。普段は年越しということもあって終夜営業をおこなっているようですが、このとはちょうどコロナ禍ということで休業していました。

 流石にずっと行動し続けて疲労が溜まってきていたのか、以前利用したバス停のベンチで風を避けながら仮眠。

 1時間ほどで目を覚まし六甲最高峰まで移動。ドライブウェイの凄まじい路上駐車の数に嫌悪感を覚えながらも標識を取ったりしているうちに初日の出。

 初日の出を見たあとは普通に縦走路を通って宝塚まで下山です。

ミスの考察

 まあ、ツッコミどころ満載の登山だったわけなんですけれども、僕が今回の登山に見出したミスというのは計3つです。

  1. 軽アイゼン・チェーンスパイクの不所持
  2. 疲労による睡眠(仮眠)
  3. ハイドレーションの凍結

 という感じでてんこ盛りで目も当てられないのでとっとと終わらせたい気分ではありますが…この記事のメインといきましょう。

事案その①:軽アイゼン

 再度公園をこえて市ケ原までは雪こそ積もっていれど登山道そのものが凍結していたりはしていませんでした。

 しかし、摩耶山を登っているあたりから登山道に積もった雪や凍った岩場が目立ち始め、深夜に六甲山上を移動していたときは歩道の雪は踏み固められ階段はガッチガチに凍結という無茶苦茶危険な状態でした。

事案その②:仮眠

 しれっと「ガーデンテラスで仮眠した」と言っていますけど、よく考えたらこれめちゃんこ危険ではないですかね?

 当時の六甲山上の気温を知る術がないので推測することしかできませんが、日没時点での気温が−3℃であったことから夜中の気温はおおよそ−5℃以下、またこれも体感でしかありませんでしたが若干風とともに雪が舞っていたことから考えて、体感温度はおおよそ−10℃くらいになっていたのではないでしょうか。

 こんな中いくら若干の風よけがあるバス停とはいえ、ダウンジャケットを着た状態で座って睡眠するのは命の危険があります。ただでさえ睡眠中は体温が落ちるのに、しかも冬の野外で標高900m、かつ雪が降っているというこれでもかという悪条件、よく低体温症にならなかったものです。

事案その③:飲料水の凍結

 そして3つ目は「ハイドレーションの凍結」でございます。

 僕は普段水分補給にはmont-bell製のハイドレーションを使用しているのですが、当日もいつもと同じように使用していました。

 一度下山した後掬星台まで戻り荷物をしばらく放置していたところ、ハイドレーションのチューブ内に溜まった水が外気によって冷やされ完全に凍りついていたのです。

 よく考えたら気温は氷点下ですし内容物も普通の水道水なのでこの気温だと凍結するのは当たり前ですが当時の僕はそこまで気が回っていなかったようです。

 これにより飲料水はハイドレーション本体を取り出してそこから取水するか、あるいは六甲山上の各区所に設置された自販機で購入することとなりました。

原因その①:慢心

 原因はとりあえず「慢心」とでも言っておけばいいかなというくらい単純で安易な理由ですが、逆にこれ抜きでは語れないとも言えるかもしれません。

 同日の須磨アルプスですが雪はありません。僕自身、正直六甲山に雪は積もると聞いてはいたもののそこまでイメージができていなく「まあなんとかなるっしょ」的な慢心がありました。

 以前に雪の愛宕山や賤ヶ岳に登ってきたわけですが、前者は大寒波の後でしたし後者は湖北の豪雪地帯ということもあって事情が違いましたし、クリスマスに東六甲を縦走したときは最高峰付近にごくうっすらと雪が残っているだけだったので歩行が危険なほどに積もるとは正直想像できませんでした。

 結局摩耶山を登っている途中に流石にこれ以上ノーアイゼンで進み続けるのは危険だということで、一時撤退の判断を下し以後は順調に進むことができました。

 この日の掬星台は土が窪んでいる部分に溜まった水が完全に凍結しておりご覧の有り様。冬には必ずチェーンスパイクをカバンに忍ばせておくべきでしょう。

 なお、初日の出の時に六甲最高峰に登ってきていた方の大半は一般人でしたが、当然路面が凍結しているだなんて想像に及ぶはずもなく、急斜面の凍結した道路を恐る恐る滑らないように降っている中で、登山者たちはその横をガシガシ降っている様が印象的でした。

原因その②:気候の過小評価

 先ほどの「慢心」に通ずる部分がありますが、六甲山という山を少し甘くみ過ぎていたようです。

 六甲山上はまるで街かと思うほどに開発が進んでおり、立派な信号機を備えた交差点まであります。

 そう言った側面を見ているだけだと下界と同じ様に考えてしまうかもしれませんが、六甲山は900m以上の標高を持つ立派な山です。下界より5℃前後気温が低く、また冬には10〜15cmほどの雪が積もることもあり、登山道の各所には3月まで雪が残っています。

 また気候がマイルドな時こそ冬でもそこまで環境は厳しくありませんが、一度荒れれば体感温度が−15℃くらいには平気で行くでしょう。

 実際僕がドライブウェイを六甲最高峰方面に歩いている時もノーマルタイヤなのかスタックしている車があったりしていましたし、大都市の裏にある低山だと甘く見ずにきちんと「冬山」と認識して装備や登山の計画を考える必要があります。

原因その③:無茶な登山計画

 これは主に事案②についてですが、実は僕がオーバーナイトで登山をしたのはこの山行が初だったりします。

 ナイトハイクとオーバーナイト、どちらも夜間に山中を行動する登山形態ですがやはり全く毛色が違います。後者の方が前者に比べて体や精神への負担が段違いなのはいうまでもありません。

 登山計画とは登山者各自の体力やレベルに合わせて作成するものなので誰にでも言えるわけではありませんが、翌朝ならまだしも深夜という気温の低くなる状態で寝てしまうような計画は自身の体のレベルに合っていない計画であると考えられます。

 というかオーバーナイトはするにしても夕方から行動するもので徹夜でやるもんじゃないよ…

原因その④:装備の誤選択

 これは主に事案③について言えることです。

 そもそも「ミスの原因」というのは一言で表せることではなく常に複合的なものではあるのですが、冬の深夜に行動する場面で水分を入れておく容器が外気に晒される、しかも保温ボトルのような耐寒性の高いものではなくハイドレーションであったのは装備の誤選択であるでしょう。

 また、少し話はずれますが僕がこの時持っていた火器は固形燃料+メスティンという「何をふざけているのか?」という様なものでして、平地のキャンプや夏山登山ならまだしも冬場においては当然水が沸騰するはずがありません。

 事故に直結するかどうかわかりませんが、装備は正しく「有効に使えるように」選択しましょう。

ミスの総評

 以上のように「どんだけガバガバやねん」と言いたくなるような登山でしたがなんとか無事に宝塚まで辿り着くことができていた様です。

 過去一…かどうかはわかりませんがかなり危険な登山でした。

 これだけミスを重ねていながらも遭難事案になっていないのは単に運がいいだけ。今一度反省する必要があります。

 余談ですがこの反省を踏まえた上で2021-2022の年越し登山は安全な形で終了することができた様に思います。

おわりに

 いかがでしたか?僕的には3つ目の年越し登山があまりにも綱渡りに近い「限界登山」をしていて今思い出すだけでも少し背筋が寒くなってきます。

 前回の記事に引き続いて「ミス選集」というテーマで記事を一本書いたわけですが、やはり過去の登山の振り返りから得られる教訓というのは大きい気がします。こうしてブログを執筆するという機会に巡り会い自身の過失を文字として誰にでもわかる形で書き起こすことで、自分の姿を客観視し次に活かす…

 実際に活かせているかどうかはともかくとして、この記事で僕の失態を読者の皆様と共有することで今一度自身の登山にミスはないか?過失はないか?危なくなかったか?

 そのように皆様がお考えになる一つのきっかけになれば幸いです。

 最後になりましたが、ここまで長文を最後までお読みいただき本当にありがとうございました。続く「その③」がいつ完成するか(そもそも完成しないことが最も良いことですが)わかりませんが、是非お読みいただけると嬉しいです。

 皆様の安全登山を切にお祈り申し上げます。

前回

 冒頭でもお伝えしました通りこちらは「ミス選集②」ですので、お時間がありましたら是非「ミス選集①」の方もご覧くださいませ。

次回

 鋭意製作中です。しばらくお待ちください。

コメント

  1. 最近文字が見にくい より:

    後で考えると「危険な登山だったなぁ」て、ありますよね。

    少しずつレベルアップしていけばミスも小さく、それを次に繋げられます。
    でも一気にレベルを上げてしまうと、ミスも大きくなり命取りに…そんな気がします。

    どんな低山でも気を付けて楽しく登りましょう。

    • polaris_outdoor より:

       コメントありがとうございます。ブログ管理人のpolaris_outdoorです。

       考えれば考えるほど「あの時のこれ危なかったなぁ」とか「こうしなあかんよなぁ」というのが次々と浮かんできます。

       コツコツと着実に実力をつけて、より高度な山へ登っていくことが結局は近道なのでしょうね。

  2. 白川哲治 より:

    レベル低すぎて引いてしまいました

    • polaris_outdoor より:

       コメントありがとうございます。ブログ管理人のpolaris_outdoorです。

       私の未熟さ故に気分を害されたのでありましたら大変申し訳ございません。Google Chrome などをご利用でしたらWebサイトのブロック機能がございますので、当ページをブロックしていただけますと以後貴方のご気分を害することもございませんのでどうぞご検討ください。

       今後とも登山の「レベル」を向上させられるよう精進してまいります。

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