【欧州遠征2024】Day3-2(Filisur→Tirano)レーティッシュ鉄道探訪、後編(ブルージオ・ループ)

旅行(海外)

プロローグ

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 3日目前編ではフィリスール駅近くにあるラントヴァッサー橋を見にいきました。後編では今日の宿泊地であるイタリアのティラーノまで向かいます。

 ティラーノの近くにはこれまた鉄道遺産として有名なループ橋があるのでそれがメイン。それに加えて普通鉄道における欧州最高地点も通るので見どころたくさんです!

本編

Saint-Moritzへ

 さてさて、ラントヴァッサー橋を見られて大満足ですので次の目的地に向かいましょう。乗る予定だった列車も数分程度の遅れで済んだみたいで良かった。

 そういえば右手のホームに貨物列車が停まっているのですが駅のカフェにいたおっちゃんがしきりに写真を撮っていました。海外にも鉄オタがいたとは…同胞ですな。

 あいも変わらず車窓はダイナミック。手前のところはなだらかな薄黄緑色で綺麗だな〜と思いきやその奥には針葉樹の山が広がり日本の山みたい。

 日本の山と違うのはその更に上にゴツゴツとした岩壁が現れてさらにその上には氷河が見えるということでしょうか。車窓の一枚一枚が別格の風。

 そんなこんなで一等車の車内を右へ左へと張り付く窓を変えながら眺めていたら検札がやってきました。この人もパスポートを見せたら軽く日本語を話しはりました。日本語案外通じるものなんですね(違う)。

 とか考えていたら何故かそのまま車掌さんは後部運転台に入っていって…運転台のカーテンを開けてくださいました。きっと物珍しくしている私に気を遣ってくれたのでしょう。

 その後も深い深い山の中を数々のトンネルと石造りの橋でゴリゴリと走り40分ほどすると比較的大きな川が流れる平地に出ました。大きな谷間なので空港もあるくらい。

 そばを流れる水の色は決まって白っぽい水色なのは変わらずスイスっぽい。この川に沿ってもう20分ほど走るとスイス随一の観光リゾート、サン・モリッツに到着です。

ベルニナ峠を越える

 せっかくサン・モリッツまで来たのだからそこら辺を散策していこうかなと思いましたがあいにく時間貧乏な身でしてそのまま別の列車に乗り換えです。ま、またいつか来るから…

 乗車する列車は「ベルニナ急行」というこれまた世界的に有名なスイスの観光特急の一つ。こっちの車両は正真正銘アレグラってやつですね。

 乗り換え後間も無くしてベルニナ急行は出発。ホーム上は乗客と思われる人達で溢れ返っていましたが自分が乗った一等車はまたもや貸切。ありがたいことです。

 残念ながら見て回ることができなかったサン・モリッツ近郊の景色はこんな感じ。まあなんていうか、特別感が薄れてきましたが如何にもスイスって感じの雰囲気でしたね。

 このアレグラという車両ですが、実は窓を開けることができるようになっています。ダメと言われてないのでとりあえず開けれる窓は全部前回にしてアルプスの風を感じます。別のニキが腕出してますがスマホ落とすと終わりなので自分はようやりません(笑)

 編成の前方と後方で車両の形式が違いますが後ろの方はいわゆるパノラマ車両ってやつ。ベルニナ急行のパノラマ車は食事サービスなんかもあったりで上等らしいですが予約必須。ですが、個人的には全然オススメじゃない!理由は後述。

 この区間は路線名が変わりベルニナ線といいアルブラ線と同じく世界文化遺産に登録されています。

 その理由は眼前に広がる車窓を眺めれば一目瞭然。鉄路と並行して延びる道路の向こう側には大きな山脈に湛えられた氷河が広がります。

 列車はガタゴト、ガタゴトとゆっくりとしつつも確実な歩みを続けサンモリッツから45分ほどで森林限界を抜けました。

 厳しい気候に晒された荒地の広がる殺伐とした光景です。既に標高は1800mあり下界と全く違うひんやりとした風は肌寒く感じるくらい。

 ベルニナ線は山岳区間なだけあってぐわんぐわんと非常に多く曲がりくねった路線。右へ左へカーブを繰り返しながら進みます。

 自分が乗車している普通車は座席指定とか無いので車内を右へ左へ動き回ったところで何もありませんが、後ろに連結されているパノラマ車両は指定席のため写真を撮りたくとも自由に動けません。

 結局景色が良いところではみんな片側の窓に張り付いて頑張って写真を撮っているようなので、それするくらいならはじめから普通車に乗ってれば良いのに…という感じ。

 豪華な客車といっても大した時間乗ってないんですからゆっくりとした食事もできないでしょう。それよりも窓を全開にしてひんやりした風を浴びられる安い普通車。どっちが良いんでしょうね。

 やがて列車は峠の手前に鎮座する氷河湖、ビアンコ湖の辺りに差し掛かります。山肌には当然のことながら、湖には氷が浮いておりその凄まじい気候を感じさせてくれます。

 いよいよ風は涼しいを通り越して寒い部類に。それもそのはず、この峠は実に2253mの標高を有しこれはヨーロッパの粘着式鉄道では最高高度です。まあ、普通の電車ではってこと。

山降りとブルージオ・ループ

 ベルニナ線の由来となっているベルニナ峠を越えるとそこはついにイタリア語圏。もうまもなくイタリアというわけですね。

 峠を越えるとすぐにゴリゴリと坂をトンネルと急カーブの連続で降下し始めます。やがて見えてくるのは「パリュ氷河」。写真ではなんとも伝わりにくいですがドンと視界に広がる光景に思わず感嘆してしまいました。

 このパリュ氷河を望む絶好の場所にアルプ・グリュム駅があります。周囲につながる道路が何もない隔絶された駅ですが人気らしく観光客で溢れていました。

 氷河もそこそこにベルニナ急行の写真をパシャり。実は降りの坂道に停車しているというなんともすごい状況なのが面白いですね。

 登ってくる列車を待避したらすぐに出発。ここまでも十分見所沢山な車窓でしたが、まだまだここからも外せませんよ!

 眼下に見えているのはもちろん今乗っているこの列車が向かっている駅。道路でもなかなか大変な標高差がありますがこの列車はゴリゴリと降ってあの駅へ向かいます。もちろんその先もエグい坂です。

 とにかく右へ左へ揺られながら軋むレールの音を聞き写真を撮り続けます。日本では体験することのできないもはやアトラクションな挙動をしていました。

 と、ここまで急な坂道を降る「エグさ」をお伝えしているのですが、なかなか伝わりにくい内容なので是非機会があれば乗りに行ってみてください。本当に凄いです。

 途中の湖畔の街で普通に路面電車みたく街中を走り始めて度肝を抜かれました。

 街中を走って急坂を登ると言えば某京阪電車を連想させますが、ぶっちゃけスケールが違いすぎて比べ物にならない圧巻のパフォーマンスです。

 その湖というのがこの「ポスキアーヴォ湖」。あいも変わらず美しいエメラルドグリーンの水色は健在。まさにスイスって感じ。

 老後はこういうところでのんびり本を読んで歳とって死にたいなぁ。まあ、無理でしょうけど(笑)

 そしてついにやってきたベルニナ線1番の見所、ブルージオのループ橋です。見ての通りぐるっとループするからループ橋。そのままです。

 日本や世界でもこのようにぐるっと円を描いて周回することで高度を下げることのできるループ線というのは各所で見ることができますが、ここが一味違うのは「橋」であること。

 こうやって描いたループを降った車両たちがその橋の下を潜り抜けます。普通は一部がトンネルになるこのループ形状の線路が地上に出ていることでも稀なのに、橋の下を通るのは世界でもここだけ。

 先の記事で紹介したラントヴァッサー橋と並んでこのブルージオ・ループ橋はレーティッシュ鉄道におけるシンボルの一つとなっています。

 ブルージオからティラーノまではすぐの距離。下車する準備をしていたらあっという間に到着してしまいました。

 駅には久しく日本語の文字が。姉妹鉄道に箱根登山鉄道がある関係で車両のラッピングとか駅名標とか随所に日本語の文字が見えるのがなかなか不思議な感じです。

ループ橋、もう一回

 峠を越えてから実に1時間、イタリアとの国境を越えて国境の街ティラーノへと到着です。こまでに降ってきた高度は実に1800m近く。実に30km程度の進行でこれだけの標高差を移動する鉄道は世界的にみてもなかなかありません。

 とりあえずスイスを抜けたので腹ごしらえをば。物価があっちとこっちで2倍くらい違うので思わず食料を爆買いしてしまいました(笑)

 流石に念願叶ってここイタリアまで来ているのですからすぐに宿でお休みというのは実にもったいない話ではありませんか。

 というわけで、こちらブルージオ駅にやってきました。もちろん先ほどのループ橋を観覧するためです。これが乗り放題切符の力よ。

 とはいえ地上からループ橋をループ橋というふうにわかるよう撮影するのは至難の業。広角カメラやパノラマなど色々と試してはみましたが結局ドローンが最強という結論に。

 それでもこうやって世界的に有名な橋が眼前にありあわよくば触ってやれるという位置にあるという事実に興奮せざるを得ません。

 ということでもう一回、橋を列車に乗って降ります。何回乗ってもワクワクすっぞ、オラ。運転士は存外普通の景色なんでしょうが。

 先ほどの列車のパノラマ者の皆様は全員総立ちでひしめき合いながら進行右手の車窓に張り付いて窮屈そうでしたが、私は自由席の普通車なので悠々快適に楽しめましたよ。

 ティラーノの街へ戻ったところで雨が降り出したのでランニングは中止。いい感じに止むのを待ってから街の散策と夕食を食べに向かいました。

 近所にピザ屋があったので注文したら丸ピザのLサイズを軽く超えるデカピザが出てきて泣きそうになりながら完食。味は最高でした。

エピローグ

 実にこの記事を書き上げるのに半年以上の歳月をかけてしまったのでだいぶ記憶が曖昧になってしまいました。こういう旅行記は早く書き上げるものですね(笑)

 とは言え、レーティッシュ鉄道ベルニナ線は世界屈指の美しい山岳区間を走る鉄道。誰が行っても感動するであろう確信の持てる素晴らしい鉄道路線でした。

 明日はティラーノを離れてヴェネツィアへと移動。矢継ぎ早の行程ですが頑張って参りましょう!

 それではまた次回〜👋

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